素材 糸 | KaoPoKの部屋

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Bookbinder カオポック お仕事日記とお知らせです。
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10月に入って本気で展示会用の作品を製作中。

作品だけはしっかり仕上げて、その他いろいろの

準備を。

 

DM用の写真撮りと一緒に始めた、

素材や道具の撮影。

 

これらを使い始めるのにも

ちょっとしたストーリーがある事に

気付いたので、今の内にメモメモ。

 

製本を始めたころは和綴じばかり作っていて、綴じ糸は

すでに革の作家をしていた妹から麻糸をもらってました。

そのうち、自分用を使い始め、すでに2本目となった色も。

革の手縫い用の麻ひもですが、丈夫で、和綴じや

コプティック製本には向いていると思います。

 

小さなものを綴じるのに使い始めた穴糸。

和綴じの正装はやはり正絹。

ただ、色や太さのバリエーションは少ないので、

絹の穴糸を使います。

タイヤーの穴糸を使い始めたのは

御歳87歳の大叔母が洋裁の仕事をしていて

私が製本を始めた頃に使わなくなったからと

たくさん穴糸をくれたのがきっかけ。

昔のタイヤー台紙は今と違ってちょっとレトロなんです。

そちらはまたの機会に。

この穴糸、「ロングスッテッチの手製本」でも使います。

 

最後はアイリッシュヴィンテージリネン。

随分前にミュシカさんに出たレアもの。

あっという間に無くなってしまったそう。

まだ糸かがりはさほどしていない頃でしたが

絶対使えると何本かまとめ買い。

今は主力の綴じ糸となっています。

 

以上、本来製本専用のものではないけど、

身近にあって、風合いのいいものを使う。

「素材のぬくもりを大切にした製本」

KaoPoKがよくプロフィールで使う言葉は

こんなところから出てくるのです。