帳簿 | KaoPoKの部屋

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今日が締め切りの確定申告。
書類を出した後の作業が帳簿など出力ものの整理。

二つ穴の穴あけパンチが見つからず、ここ2年はちゃんと綴じてなかった帳簿。


仕方がない、目打ちで印を付けて、ひとつずつ穴を道具で空けていこうかと
思ったその時、あれっ、何も丸穴空けなくても綴じることは出来るぞ。
というか、これ本来の和綴じの在り方かもと。

よくある黒い事務用の綴じ紐だと表面がかさばりますが、これならほぼフラット。

強度の都合で背側には二度と糸を回し、あっという間に綴じ終わりました。

先日の実演も含めて、最近和綴じをする事が多かったのですが、
昔の人は、こうやって帳簿を綴じてたんだろうなと、ちょっと嬉しく。
会社や大商店に帳簿をひたすら綴じるなんて部門があったら、単純作業の好きな私は
きっと楽しくて働いていたことでしょう。
そして、更に楽しみを求めて、飾り綴じとか極めていったのかなと。

ひたすら、聖書を写本していたアイルランドの僧侶が遊び心から装飾文字や見事な色彩のケルズの書を残したのと、ちょっと通ずるかも、何てことを考える春の午後です。

便利を追求して、穴あけパンチが作られた頃から、和綴じの帳簿が消えていったのかも。
来年の帳簿は飾り綴じかな。