PoCとは「Proof of Concept:概念実証」の略で、システム開発の前に行うデモンストレーションのことです。
とくに新しいテクノロジーやDXなどのイノベーションの検証に最適で、「ほんとうに実現できるか?」「どれぐらいのパフォーマンスが出せるのか」などを評価することができます。
また、PoC開発と一般的な開発モデルの違いは以下のとおりです。

プロトタイプ開発との違い
PoCはあくまで「検証実験」であるのに対し、プロトタイプ開発は「試作品(プロトタイプ)の開発」がゴールです。
たとえばPoCで実現性を見きわめてから試作品を作り、ユーザーにフィードバックしてもらうなどの進め方があります。

システム開発との違い
PoCは本格的なシステム開発の前に行う検証プロセスで、一般的に「PoC→システム開発(ウォーターフォール・アジャイル・プロトタイプ)」の流れですすめます。
ただし、自社ですでに開発実績のあるジャンルであれば、PoCをせずシステム開発からはじめても問題ありません。
 

要件定義との違い


要件定義はシステム開発の最初のプロセスで、システムに必要な条件や機能を明確にする目的があります。
PoCによる検証で不確定要素や課題点を明らかにしてから要求定義を行うと、手戻りや仕様変更を未然に防ぐことができます。
PoCにより要件定義が明確になった場合はウォーターフォールモデル、そうでなければアジャイルモデルでの開発となるのが一般的です。

※関連記事:システム開発では要件定義が重要ポイント!基礎から易しく解説

 

アジャイル開発との違い
アジャイル開発は「企画→設計→実装→テスト」をくり返し行い、短期間でのサービスリリースを目指す手法です。
はっきりとした納期を決めず、2~3ヵ月スパンで何度もリリースしたいようなケースに最適です。
「PoC→システム開発(アジャイル)」の順ですすめれば、実現性を担保した上で何度もバージョンアップしていくことができます。