いよいよお義母さんの採血の日が来ました。
訪問看護師さんに点滴のパックとポンプを収納出来るリュックの存在を教えてもらい、この日は点滴を付けたまま移動する事が出来ました。
余談ですがこの頃は、深夜1~2時間おきにお義母さんはトイレに行っていました。
なので点滴台を転がす音で皆を起こしてしまうのではないか?といつも気にしていたのです。
夜のトイレもこのカフティーポンプバッグを持って移動出来るようになりお義母さんはとても気に入っていました。
病院では採血と言われていたので、ベッドに横になり腕から点滴みたいに針を刺して行うのかと勝手に思っていましたが、実際はもっと大がかりなものでした。
針は腕ではなく、鼠径部に施されていました。
人工透析のように、一度取り出した血液を大きな機械を通して、また体に戻す。
沢山の血液を移動させるけれど、ほとんどの血液は体に戻すから大丈夫とK先生は説明されていました。
採血の時間がかかるから、今のうちにお昼ご飯でも食べてきて下さい。
看護師さんに促され、お義姉さんと近くの飲食店へ行きました。
この頃は、つくばのお義姉さんが可能な限りお義母さんの食事や私達家族の食事まで、作り置きを沢山作って持ってきてくれていました。
なので、そのお礼をお義姉さんにお伝えしたのですが、お義姉さんは料理を作ったりするのは全く苦ではないと言ってくれました。
話を聴いたりその方が苦手だと。
私は、お義母さんの話を聴いたり、付きっ切りでケアする事は全く苦ではありませんでした。
でも、家族の食事の用意が本当にストレスでした。
じゃあ、お互いの得意で協力し合おう!
何だか心がとても軽くなりました。
人に甘える事が苦手で、何でも一人で抱え込んでしまう所がありましたが、得意で協力するってとっても素敵だなぁと思いました。
お義姉さんとの結束力の高まりを感じつつ病院へ戻るとまだ採血の途中でした。
お義母さんは手のひらが冷たいと言うので、手を温めながらマッサージをするとホッとすると喜んでくれました。
私はここ数年で10kg以上太り、手がいつでもポカポカなのです。
ここだけは太って良かったなと思いました。
お義姉さん、看護師さんと談笑するくらいお義母さんは元気でした。
きっとうまくいく!
そう願っていましたが、お義母さんの体調はここから想像以上のスピードで悪化する事になります。