気分に影響する脳内物質3種類③ドーパミン | 自由の翼 Die Flügel der Freiheit

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気分に影響する脳内物質3種類について、今回は最後の1つであるドーパミンについて考えていきます。 ドーパミンは、神経伝達物質の一種で、中枢神経系において多くの役割を果たしています。以下にドーパミンの主な特徴や役割を説明します。

【ドーパミンの働きと効果】

ドーパミンは、脳の報酬系において非常に重要な役割を果たします。脳の報酬系は、人間が快感や報酬を感じる際に活性化する神経回路です。ドーパミンは、この神経回路の中で報酬を受け取る神経細胞によって放出され、報酬の感覚を生み出します。快感や多幸感を得る、意欲を作ったり感じたりする、運動調節に関連する、といった機能を担う脳内ホルモンの一つです。

ドーパミンは、運動の制御にも関与しています。ドーパミンは大脳基底核という領域に存在し、運動の計画や実行に必要な情報を制御する役割を果たしています。

ドーパミンは楽しいことをしている時や目標を達成したとき、褒められたときなどに分泌されます。 やる気を出してくれるのも役割の一つです。 ある行為でドーパミンが放出されて快感を得ると脳がそれを学習して、再びその行為をしたくなります。 さらに大きな快楽を得ようとして努力をするようになります。

ドーパミンはやる気や幸福感を得られるだけではなく運動や学習、感情、意欲、ホルモンの調節など多くの生命活動にも関与しています。 その中でも特にドーパミンは感情、記憶、思考、理性、意識、理解などの心の機能に関与しているといわれています。 そのためドーパミンは人格形成において非常に重要だということです。
 
【ドーパミン不足の影響】

ドーパミンは体の運動を調節している神経に命令を送る神経伝達物質なので、これが不足するとふるえが出る「安静時振戦」、筋肉がこわばる「筋固縮」、動きがゆっくりとなる「動作緩慢」、バランスをとるのが苦手になる「姿勢反射障害」といった特徴的な症状が出現します。

【ドーパミンを増やす方法】

1)食事: ドーパミンを増やすための食事としては以下のものが挙げられます。また、食事の時によく噛むことでもドーパミンは増えるということです。

 

タンパク質→ドーパミンはアミノ酸であるチロシンから作られます。タンパク質はチロシンを含むため、肉や魚、卵などのタンパク質を摂取することでドーパミンを増やすことができます。

バナナ→バナナにはチロシンが含まれており、ドーパミンの前駆体として機能します。また、バナナに含まれるビタミンB6もドーパミン合成に必要な栄養素です。

チーズ→チーズに含まれるアミノ酸であるチロシンは、ドーパミンの前駆体となります。また、チーズに含まれるチラミンという物質は、ドーパミンの分泌を促進するとされています。

ナッツ類→アーモンドやピスタチオなどのナッツ類には、チロシンを含むアミノ酸が多く含まれています。また、マグネシウム亜鉛などの栄養素も含まれ、ドーパミンの合成に必要な酵素を活性化する働きがあるとされています。

2)運動:体を動かすことでドーパミンの分泌は起こります

主に、ランニングやサイクリング、水泳などです。 適度な有酸素運動は一般的に脳を活性化させると言われています。 有酸素運動により、たっぷりの酸素を取り込むので心臓や肺の動きが活発になります。 筋肉が収縮し、血液の流れがスムーズになり、全身の細胞に酸素が送り込まれます。

 

3)音楽を聞く: 音楽はドーパミンの放出を促進することが知られています。脳内のドーパミン神経細胞が音楽を聴くことで刺激され、ドーパミンが放出されます。このように音楽は快楽や報酬系に関わるドーパミンの放出を促進し、心理的な快感や喜びを感じることができます。 

 

また、音楽によるドーパミンの放出量には個人差があります。好きな音楽を聴くことでより多くのドーパミンが放出される傾向があるとされています。また、音楽によるドーパミンの放出量は、音楽のテンポやリズム、メロディー、歌詞などによっても異なることが知られています。 

 

4)自己効力感を上げる:以前の記事「毎日何かしらで達成感を得る」で自己効力感の説明とその上げ方を説明しています。

 

研究によると、自己効力感が高い人は、目標を達成するときにより多くのドーパミンが放出される傾向があるとされています。自分自身が目標を達成できるという信念が強くある人は、達成感や成功体験によってより多くのドーパミンが放出され、より強い快楽や報酬を感じることができると考えられています。逆に自己効力感が低い人は、目標達成に伴うドーパミンの放出量が少ない傾向があるということです。

 

今回はドーパミンについて、その働きと不足すると起こることや増やし方を考えてみました。気分に影響する脳内物質はそれぞれ関わり合いながら私たちの毎日の気分に影響を与えていると言えるでしょう。脳内物質について少し意識を向けることで、普段頭で考えていることや感情を刺激するような環境がある中でも、なるべく精神的な安定を維持したりストレスの悪影響を少なくすることは可能ではないかと私は思っています。
   

 

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