時はたち~流れ星
あれから…。
十年後、再びN先輩のお陰で
退職の危機になろうとは…。
滝汗



すっかりわたしの記憶から忘れ去っていた
N先輩が突如現れます。



あの後、
N先輩は幸せな結婚をされまして、
まもなく妊娠し退職。


無事に赤ちゃんも生まれました。


しかし、それからいろいろあった…。
(と聞いた…)


実はN先輩の嫁ぎ先は
勤めていた店舗のすぐ近く、
ご近所さんに従業員のパートさんが何人もいました。
ですから、
噂はすぐにわたしの耳に入ったのです。チュー



嫁姑問題で、姑が怒りのあまり、実家に帰る!
という事態に…。
びっくり(嫁ではなく姑が?)



すったもんだの末、
結婚生活は2年あまりで破局。


N先輩は子供をつれて実家に帰ったそうです。



更に数年後、
不運なことに管理職をしてみえたお父様は
病気のためお亡くなりになりました。



その後、わたしも転勤して
遠く記憶から離れていきました。



一期一会🍓

入社後十年たち、
わたしはある大型店舗の開店準備室へ配属されていました。


実はこの配属も一期一会の結果。


一緒に仕事をしたこともない方から、
「★さんと仕事がしたいキラキラ
との申し出により、
お世話になった方々からの説得もあり、
しぶしぶ了承することになりました。



わたしと店長のT氏だけで始まった開店準備。



「これから、副店長、各部門の責任者、
社員を集めて行く。
★さんの理想の職場を作って欲しい、
★さんのやり易い人をどこからでも呼び寄せるから。」



開店準備室には特権があり、
通常店長になった人は自分の腹心を呼び寄せる。
呼び寄せられた者も、自分と気の合う者を部下として配置していく。

それが通常でした。


しかし、以前の新店舗でも
自分の希望を人事に求めたことはありませんでした。


わたしの教えた部下を選べば、
その店は困るだろう…。

また、気の合う人間ばかりだと、
馴れ合いになる。
間違えた事をしてもそれを指摘する人がいなくなる。



そう考えて、
自分の後輩を選んだことは一度もない。
すべての人事は、上司に任せていました。


「特につれてきたい子はいません。
店長におまかせします。
わたしの直属の上司に当たる方の選出も希望はありません。
店長の好きな人を選んで下さい。」


「ですが、
これから雇うパートさん、
アルバイトさんの応募用紙は全てわたしに見せていただけますか?」


「もちろん、二人でこれから何百人と採用していくんだから、★さんがチェックしてくれ。」



数ヶ月後、
副店長、各部門責任者、社員も決まり、
パート採用の決まった方への
第1回目の制服採寸が始まった。



大きな講堂に集まった100人以上の女性の中に、N先輩の姿を見つけたのです真顔



まさか…。ハッ
そんなはずはない!


そのために、新規採用者全員の応募用紙に目を通していたのだから…。もやもや


制服採寸終了後、すぐさま
応募用紙全てを、確認した。



ない…。
やはり、ない。
わたしの記憶違いではない!
なぜ?N先輩がいたのだ?


事務所に戻り、直属の上司に聞く。


すると、店長からの推薦と言うことで、
昨日急に採用することになった人がいると…。

応募用紙はまだ上司のカバンの中にあった。

Nさんの応募用紙だった。滝汗



店長の推薦!?
まさか…。


店長が戻るのを待ち、
この応募用紙の人物について説明を求めた。


「以前から頼まれていたんだよ。
実はNさんのお父さんと僕は同期入社でね~。
Nさん1人ぐらいいいでしょう。
彼女は元社員で経験もあるから、
戦力になると思ってね…。」照れ


「彼女を採用するのはお勧め出来ません。
すぐに断って下さい。」真顔
(10年たってもコネ採用か…。変わって無い)



「彼女はシングルマザーでね、
お父さんも君は知らないかも知れないが、
数年前に亡くなられて、大変だと思うんだ。
お母様からこちらに店を出店するときはと頼まれていたんだよ。」


「本人もお父様もよく存じ上げております。
Nさんはわたしの教育担当でしたから。」



「なんだ!それならなおさら良いじゃないか!
気心が知れている先輩じゃあないか!」


「残念ながら、心を許せる方ではありませんでした。
店長!彼女は人間関係をバラバラします。
すぐに、断って下さい。お願いします。」


「なぜそんなに嫌がるんだ?
もう今さら断ることなんてできないよ。
二つ返事で引き受けてしまったからね。




「…、そうですね。
お断りするのは難しいかもしれませんね。
仕方がありません、
それではわたしが退職します。」真顔


何でそんな!




「店長、彼女がここへ来たら理想の職場とはかけ離れたものが出来上がりますよ。
わたしは元々この開店準備には関わるつもりはありませんでした。
あなたが無理やり呼び寄せたのです! 
理想の店を作るということに、
やりがいを見つけるつもりでしたが、
彼女と仕事は出来ません。



父親は良い人だったぞ。
そんなに悪い子には見えない。
何があったんだ?」
(10年前、この店長は海外赴任中で事件を知らない。)



「一緒に仕事をしたこともないわたしを引き立てていただき、有難うございました。
わたしは以前の店でも、人事に関して一切文句を言ったことはありません。
この開店準備でも、誰かと仕事がしたい、
したくないと言ったことはありますか?
この人が良い、悪い、と言ったことはありますか?」



「無い…。」



「そのわたしが、今はじめてNさんとは仕事がしたくないと言ったのです。
わたしを信じていただくか、Nさんを信じていただくかは店長の判断です。」


「この、応募用用紙を本社に提出し、
彼女の制服を用意することはわたしには出来ません。他の採用された方に申し訳ない。」


「…何があった?」


「昔何があったかは、
本社の□□本部長に聞いて下さい。」




雷雷雷雷


新規採用者の応募用紙を何故全てチェックしていたのか…。

新店舗はN先輩の実家から近い所に建設中でした。
おまけに、会社は退職者の再雇用を認めていましたので、わたしは少なからず、
このような事が起こるのではないかと予想していました。



そして、それが現実となった時の対処も、
用意していました。
反撃の準備万端な所にN先輩はやって来たのです。
(本社の複数人へその可能性を説明済)


幸か不幸か、あなたにはめられた事をきっかけに築いた人脈。
ここで使わず、いつ使う?


あなたのコネが勝つか!?
わたしのコネが勝つか!!
やってやろうじゃないの!
当時のわたしは最高に怒っていました。
ムキー


10年の仕事ぶりが、
コネに負けるはずは無い。

もし、負けたなら、
この会社に未来は無いですから、
かえって清々として辞められます。


翌日、店長は本社へ。



Nさんの採用は見送られた。





数ヶ月後、
店舗は無事に開店。


本部長もご機嫌で来社。
開店当日に、わたしの仕事をいろいろじゃまして帰っていきました。(笑)


N先輩は店長の配慮で子会社へ再雇用された。
(わたしも鬼ではありません)



管理部は自分で言うのもなんだか、
かなり良くまとまったチームになった。




退職して20年。
まだ、現役で働いている人もいる。
当時、年上だったパートさん達にはお孫さんもできた。

わたしが年賀状を出し忘れると、
「年賀状ちょうだい~!」と、
心配してくれる良い人ばかりだ。




 一期一会🍓、
彼女らと出会えたのも、
N先輩と出会ったのも一期一会。


人との出会いを良くするのも、悪くするのも、
自分に次第。



息子も、娘も、
毎日の出会いを大事にして欲しい。




大昔のわたしの経験談を読んでいただき、
ありがとうございました。

一期一会🍓

まだまだいろいろあるのですが、
それはまたいつか…。