imageほとんどの人には子育ては数回ですが、私は20年近く小学生の子供たちの勉強を毎日みてきました。そうすると、子供たちがどこでつまずきやすいのかがよくわかってきます。

 

かけ算の筆算の間違えの一番の原因は字が汚いことです。3年生になってから「きれいに書きなさい」と言っても直すのは大変です。遡って1年生のときから字を丁寧に書く習慣があればなんともないことです。低学年の学びがどのように高学年の学びにつながっているかを知っているとその後の学習がスムーズになります。

 

辞書引きや100までの素数探しなど、学校ではあまり時間をかけて学ばないことで、低学年のうちにひと手間かけておくと高学年になったときに楽になることが沢山あります。100までの素数は中高生になって平方根を学ぶときにも役に立ちます。

 

「高学年になると急に勉強が難しくなる」と言われますが、きちんと準備をしておくと高学年になるほど勉強が捗るようになります。低学年の子は手先が不器用ですし、書物もスイスイ読めないし、学習に際し物理的な制約が多いのですが、高学年になると抽象的な思考が発達し、書物を読んで理解できるようになるので自分でどんどん学べます。

 

その結果、1学年分の学習課題を終わらせるのに要する時間が、学年を追うごとに早くなっていきます。1年生の教材を終わらせるには8か月近くかかります。2年生の教材は6か月ぐらいで終わります。3年生の教材は4か月ぐらいで終わります。高学年の教材は図形と計算など、2冊分を平行して終わらせることが出来るようになります。中学3年間の教材も中1で代数を始めるときは丁寧にゆっくりやりますが、中3は代数・幾何を平行して出来ます。高校の数学I・Aはひと夏で終わり、9月から数IIになりました。

 

今年の夏休みは中高の数学をやっている子が4名いましたが、講師による授業はなし。みな自習です。わからない問題はウェブで調べていました。大切なのは学習姿勢や学習態度です。「勉強をやった」ではなく、「自分は理解できたのか?」を自覚できる子でないと自習が出来ません。子供が勉強をやったかやっていないかはわかりますが、理解できたのかどうかは本人しかわかりません。解答をみながら考えたり、調べたりして理解できるまで何日もかかる問題もありますが、中学の教材をやり始めるころにはもうすっかり学び方が身についているので全く手がかかりません。

残念ながら学び方が身についていない子は、難問に当たると立往生してしまいます。都度だれかに"解き方"を直接教えてもらう必要があるので時間もかかり、厄介です。教えてもらうことや、与えられた課題を終わらせることが勉強だと長年思ってきてた子を修正するのは難しい。学習のペースをスローダウン出来ない場合はいままでのやり方で行くしかありません。

 

環優舎をはじめた最初の頃は、子供たちがこんなにスイスイと勉強が出来るようになってくれるとは思っていませんでした。みんな同じようなところで躓くので、「あ~、あれをしっかりやっておけばよかったな」という反省点をどんどん盛り込んで改善していったら年々私も子供たちも楽になっています。

 

小さな子の勉強をみるときは学ぶことの本質的なことを考えて接してあげて欲しいなと思います。私はMontessoriやLiberal Art教育を見よう見まねで、自立した学習者を育てることを目標にしてきました。自分で出来ることは自分でやって出来ないことだけ教わるようにすると、手離れよく、学習速度もどんどん加速します。