ほとんどのインターナショナルスクールの小学校には宿題がなく、あってもごく僅かです。これは、小学生時代にはあまり勉強を詰め込まずにのびのびと過ごす欧米流の子育てに則っています。

インターには宿題がないことを見越してインターに進学させる親御さんがいます。そのような親御さんは放課後に通わせる進学塾が本命で、インターは楽しく英語を習得できる場と割り切っています。インターの小学校は学校行事をきちんとやらせようと先生が怒鳴ることもなく、いじめも少なく、ストレスなく通えるので塾の気分転換になると考えているそうです。2024年度入試から一部の進学校で一条校を卒業していないインター生にも受験資格を認めるようになったので医師や弁護士など日本の難関資格を取らせたい場合にはインターから難関中学受験はアリと思います。

インターは宿題がないので、外国人のご家庭に倣って放課後は何もしない、もしくは何か勉強をさせようとしたけれど子供の抵抗にあって何も出来ていないというご家庭もあります。国際結婚で将来は配偶者の母国で無償の高等教育が受けられるという道筋が立っている方であれば問題ありません。日本人家庭の場合は何もしないで英語力が不足してしまうと、中学か大学進学時に子供から言い出して日本の学校の国際コースを選択することが多いようです。

将来海外の大学に進学させたい場合には、インターの宿題がないから放課後は何もしなくてもいい...というスタイルは日本人家庭の子供たちには残念ながら当てはまりません。日本在住の日本人家庭ではインターナショナルスクールでの学びに必要な英語力が絶えず不足しているからです。日本人の親には日本語の遅ればかりが目についてしまいますが、英語についても家庭でどのようなサポートをするのか考えておく必要があります。

インターは宿題がないので、放課後の時間は親の裁量で自由に使えます。この時間の使い方の上手い下手が複利で将来に効いてきます。せっかくの自由時間なのでじっくり考えて有意義に使ってください。