むかしあるところに爺様と婆様がおったと
爺様山へ芝刈りに、婆様川に洗濯にいったと
したら川上からドンブラコッコ、ドンブラコッコ
大きな桃が流れて来た・・・・あれー何処で間違ったかな
昔々、あるところに仲の良い爺様と婆様がおったと
ある日のこと、婆様が飯炊きなんぞしていると
爺様土間はきなんぞ始めよった
したら、味噌樽の脇にいがい豆っこがおっこじでだと
あれー爺様ええもんめっけだな、でぇじな豆っこだ
半分は残しておいて、あとの半分は爺様の
好きなきな粉でもしたらいかんべ
そう言われたもんだから、
納屋から鉈持ってきてカキ～ンってわっかいたと・・・・
んっ！カキ～ンってわっかかない、わっかかない
あるところにナ、ものすごく大着な爺様と婆様がおったと
縦のもん横にすんのもめんどくせー、
横のもん縦にすんのもめんどくせーっちゅう爺様と婆様でナ
ほんで囲炉裏っぱだでくっちゃっべってんだと
なあ婆様や、お前が死んだらどうすんべかな
お前が死んだって葬式なんぞ出す銭っこねぇんだど・・・・・
あれー婆様殺しちまっちゃ若返りのストーリーになんねぇな
あるところに 爺様と婆様が仲良く暮らしておったと
倅も年頃になったもんだから、隣村から嫁貰ったと
その嫁様、初めのうちはおっかさまおっかさまって仲良く暮らしていたと
爺様があの世に言ってからは、
おっかさまから急に婆様って呼ぶようになっちまってナ
ほんで、婆様のやっこどなすこど、
何やったって気にいんねぇんだちゅうんだど
同じ部屋で、同じ空気吸っているだけでも
はぁ～じんま疹出来てきちゃうんだと・・・・・
じんま疹なんかできてこねぇはな
思い出せないなぁ・・どうすんべかな・・う～んこれも違うな
どうも脳梗塞やると、記憶力も集中力も低下してしまいますね。
今日は５月最後、明日から６月、初夏になりますね、暑いですね
んっ暑い・・あっそれそれ、
その暑い日のこと爺様山へ芝刈りに行ったと
ほうして芝刈りも終え、芝背負って山道をヨタヨタ・ヨタヨタ降りてきたと
途中まで来るとナ
ああ暑いし、腰は痛いし、疲れるし 年は取るもんじゃねぇなぁ
そう言って休んでいると、そう言って休んでいると岩の間から清水がちょろちょろ
お～これはありがたい、
うん！こりゃ冷やっこくて生き返るようじゃわい
なむあみだぶつ・なむあみだぶつ・・・・
そう言って、休んでいると芝刈りの疲れからか
ウトウト ウトウトって眠ってしまったと
さて、それからどれくらい眠ったかな
起きてみると、先ほどまでの疲れはなくなっていてナ
芝をひょいと担ぐと、サッサかサッサか家に帰ってきたと
婆さん今帰ったぞ・・・・
おや！早かったね爺様・・・あれっその顔は・・・
婆さまぶったまげるのも無理もねぇ、
そこにいたのは婆様が嫁に来た頃の若い爺様であったと
何で爺様、そんなに若くなっちまったんだ・・
若く・・・俺ら芝刈りしてな・芝背負って途中まで来たら
疲れて休んで、そこの水飲んだら眠く・・・・
あっそうか若返りの水があるという話聞いたことがあるぞ・・あれがそうかぁ
それ聞いた婆様
一番鶏が鳴く前に出掛けて行ったと
爺様ナ、婆様がどんだけ若く綺麗になるか楽しみであったと
それでも、昼飯時になっても、夕飯どきになっても帰って来ないんだと
あれー婆様若くなりてぇもんだから
一泊二日で水飲んでくる気がな・・・
それで心配になって爺様、村の人頼んで見つけに行ったと
おーい婆様やーい、そんなに若くならなくてもいいから早く帰ってこー
みんな一生懸命探したが見つからなかった
したら、オギャーオギャー 赤ん坊の泣き声が・・・・
声のする方を見て見ると
爺様が水飲んだ水飲み場に婆様の着物を着た赤ん坊が・・・・
あれあれいっくら若くなりたいと行ったって
なにも赤ん坊まで若くなんなくたってなぁ・・・・・
おしまい
５月３１日に民話の口演のシナリオ作ってみましたが
未だ未だ精査する必要があると思うので
これをたたき台にして作っていきたいと思ってます
出だしの部分の
間違える出し物をどういう風に語るかも問題ですし
いろいろ試してみようかなと思っています。