民話の交流会 | 脳梗塞と民話語り

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よう来なすったなあ~、ゆっくりしてきなっせ~





月・火曜日はブログ定休日だよ、

今日は各団体で集まる民話の交流会の日でした
  ところがあの雪でしょう、会場に来るには危ないと思い中止にしました

で~やることが無くなりましたから
  朝の内病院に行って曾婆ちゃんの洗濯物を持ってきたり持って行ったりしました

その後、頼まれている民話の台本作りをした
  と言っても、まだ荒削りですが これからこれを元に磨いていくんです


安善寺物語
むかしあったど 今から七八百年程昔になるかな
世の中を平家が治めていた頃の話だと
この下野の国にはナ 宇都宮朝綱と言うお侍がおったと
その朝綱が京の都で朝廷の警護をしておったときの事だと
鎌倉の武将 源頼朝が平家を討ち滅ぼそうと戦を起こしたんだと
これが今で云う源平の戦いだな
さあ宇都宮家にとっては一大事
恩義ある源頼朝に加勢しなくてはと 朝廷に願い出たと
ところが反逆者として捕らえられてしまったと

そうして(平清盛の一番の家来である)平貞能と言う屋敷に預けられたと
この男 度量が大きい上に武士道にたけていて
なにかにと朝綱の面倒を見てくれたんだと
そんなある日のこと
「貞能殿 そなたを男と見込んで頼みたい事がある
 大恩ある人に恩義を返すのは武士の勤め
  どうかわしを鎌倉に帰して下され」必死で頼んだと 
貞能は その一途な忠義の心に打たれてナ 朝廷に願い出たと
だがなぁ「反逆者は殺せ!」とお沙汰がでたと
それでも諦めずに 来る日も来る日も頼み込んだと
したら やっとの事で お許しが出たと
「朝綱殿 直ぐに鎌倉にお戻りなされ
 私は平家 そなたは源氏 
  もし どこかで相まみえることがありましたら
   その時は武士として 潔く戦いましょうぞ」

源氏と平家の戦いは それはそれは激しい物であったと
一ノ谷の合戦 屋島の合戦と続いてナ
壇ノ浦の合戦で とうとう平家軍は負けてしまったと

平貞能は命からがら逃げ出してナ 宇都宮朝綱を頼ってきたと
「よくぞ私の所へ来なすった 
  都で受けたご恩 今こそお返しいたしますぞ」
そう言って 源氏の大将頼朝に 貞能の命乞いをしたんだと
したが なかなかお許しが出なかったと
それでも朝綱はひるむことなく

「あのお方は立派なお方 もし殿の意に背くような事を企てた時は
  宇都宮家を取りつぶして結構でござる」力強く言い切った
それを聞いた源氏の大将 頼朝はナ
「お前がそれ程までに言うなら 許してやろう」

そんなことがあってからの朝綱はナ
 宇都宮のお城を 孫の頼綱に譲って
自分は益子にお寺を建ててナ そこに移り住んだと
それが大羽の地蔵院なんだと
そうして平貞能にもナ お寺を造ってやりそこに住まわせたと
それが太平山の麓にある安善寺だとよ
それからの二人は お互いに行ったり来たりして いろんな話をしてナ
友情を深めていったと

宇都宮朝綱と 平貞能が育んだ 
 敵味方を越えた友情を見守ったしだれ桜がナ
今でも太平山には 春になると見事に咲いてナ
 見る人に当時を偲ばせているんだとサ


おしまい

長い文章から語りの台本にする

  だいたい4.5分で語れるようにしていくわけですね

自分の思いが

  その原稿の中に入ってくるから面白いですね

    この時代 平 清盛・源 義経・那須 与一等と云った名を馳せた人も出てきますが

語りでは登場させません

  あまり人の名前が出てくると

    聞いてくれる人の耳が拒絶してしまいます


     これから磨きを入れていって

      言葉に出してゴロがよいか

        もっと良い言葉はないか!

足したり引いたりしながら

  台本を作っていきますので

    その人にお渡しするのはまだ先になりそうですね