一部が見ても10万人?中国市場での微信の影響力! | ビジネス中国語 漢和塾の窓

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漢和塾の代表、小川善久が綴る中国ビジネス関連ブログ

  振り返ればあっと言う間の上海出張12日間でしたが、週末も含めて多くのクライアントさん、さらには弊社の講師陣とも面談ができ、さらに禁酒のおかげで夜は勉学とジョギングに勤しむことができました。とは言え、今も浦東空港は濃霧?で視界が悪く、日本に帰る飛行機が飛ぶのか不安ですが、PM2.5の数値はあるサイトの発表では300に迫る勢い。ジョギングをした夜も何日かは、これはまずいな!と思う空気の汚れは感じました。実際に、弊社の社員の家族、財務コンサルの社長と咳き込む中国人を見かけましたが、かく言う私も少し咳き払いが必要な状態です。


  業務に追われる毎日の中で、一昨日の夜は、中国でチャイナドレスの製造販売を手掛ける中国人女性社長との会食がありました。彼女は中学生くらいのお子様もいるのですが、私と同じ10年前に会社を立ち上げ、この数年で数回くらいお会いしています。もちろん日本語は話さないので、中国語だけの会話になりますが、私も出張10日近くたって若干中国語に慣れたこともあり、充実した中国語でのお食事会になりました。


  お互いの業務の進捗を報告する義務はないのですが、必然的に会話はビジネスの話に。私が1週間強で28人もクライアントさんに会ったとか、電車広告を始めたんですと言った話題を持ち出そうとすると、「あなたの携帯で微信見て!それで話しましょう!」と言われました。海外ローミングでつないでいた携帯を見ながらの会話になったわけですが、彼女のチャイナドレスの販売促進には広告は不要、微信でみんな私の作っている服を気に入って買いに来てくれるとのこと。日本でもネットの口コミは影響力がありますが、私の世代なのか、私個人なのか、まだまだ怪しい、ベンチャービジネスが手を出すものと言ったイメージがありますし、実際、私はFacebookも退会し、これまた原始的に目の前の人に直接意義を伝えることを続けています。友達の友達は友達ではない!などと平気で言い放ってるわけです。


  が、微信で、彼女の友達のまた友達が勝手に紹介、賞賛される彼女の作ったドレスの写真を見た人は、瞬く間に10万人に増えるとのこと。最終的には試着、販売も含めて上海の店舗に来てもらうのですが、それこそ、広告なんぞいらない世界がそこにあります。前述のFacebookもYouTubeも規制されている中国では、微信が幅を利かせているのですが、その幅自体が軽く世界の2割以上を超えるわけです。


  もちろん、悪い噂も瞬く間に広がるわけで、結局はProduct、製品やサービスに価値があっての話ですが、何事も中国だけで完結する世界を、ネットビジネスでも垣間見た、そんな貴重な時間ではありました。