tattooがある人を東京五輪2020年を前に相変わらず入浴拒否する運用が原則のままでよいのか | 福岡の弁護士|菅藤浩三のブログ

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 年末年始は那覇で過ごしてきました。那覇市内には、料金は非常に高く(さいわい旅行会社やホテルや空港でもらうクーポン券で何とか割安で対処できました)、また、国際通りからは車で30分くらいかかりますが、北谷町のちゅらーゆ、そして、瀬長島ホテルの龍神の湯、という天然温泉があります。
 特に龍神の湯は、露天風呂から海に沈みゆく夕日と着陸する飛行機が眺められるという絶景で、その時間帯を狙って入浴した私は天候にも恵まれ、無事、沖縄のサンセットを拝むことができました。カーナビではなくグーグルマップを使って移動しました。JALの嵐CMで有名になった古宇利島のハートロックと同様、グーグルマップ大活躍です。
 さて本題に入りますが、龍神の湯では「タトゥーをされている方のご入浴は出来ません(宿泊者限定で、シール1枚で隠せる範囲の人は除く)」とハッキリ拒否しています。ただしその表記は日本語のみで英語も韓国語も中国語もありません。しかし、浴室内での会話を聞く限り、これらの言葉はいまや普通に聞こえてました。
 他方、ちゅらーゆでは「過剰なタトゥーに関してはご入浴をお断りしています(persons with excessive or large tattoos may not use the facility)」と表記されていました。一律拒絶でないのは前進ですが、何が過剰なのか、特に外国人の場合には解釈が揉める余地を残す表現でもあります。

 そういうルールがあるにもかかわらず、外国人が入浴する際にtattooの有無は入浴受付でいちいち確認している様子はなく(年末年始で混んでたからかもしれないが)、実際に私が浴室に入ったら両肩にびっしりtattooの入った韓国人がおりまして、身体を座って洗っている最中にスタッフから声をかけられ、その後は大きいタオルを両肩に置いてtattooを隠して入ってました。同じ料金を支払っているのにと気の毒に感じました。私だったらずっと両肩に大きいタオルをかけて入浴したり、まして、身体を洗うとか嫌です。
 ところで、星野リゾートでは8cm×10㎝(それでもたいていの外国人には小さいだろうが)のタトゥーシールを配布する運用に入っていますhttps://www.travelvoice.jp/20150501-41271
 tattooを理由とする温泉入浴拒否問題はマオリ族の際にメディアでもとりあげられたhttps://nzlife.net/archives/8988 が一発花火で終わったようで、その後は全く話題に上らない。
 観光庁も留意すべきポイントや対応事例を挙げているけどhttp://www.mlit.go.jp/common/001123194.pdf 露天風呂や大浴場を利用できないとか同じ料金を支払いながらガマンさせることが当たり前の発想になっている気がする。
 たしかに日本におけるtattooの位置づけはマイナスイメージ(罪人の烙印、893もん)が先行してるのだけどhttps://allabout.co.jp/gm/gc/444378/、そういう目的なら端的に「反社会的団体に加担している者(刺青の有無を問わず)の入浴お断り」でよいのではないか。ま調べようがないので実効性はないけど、一緒くたに外形だけでまともな社会人を排除する手法はアタマの悪い規制ではないか。
 温泉は外国人にも人気の高い、日本らしさをプッシュできるホスピタリティなのだし。ほら人権問題に敏感な弁護士の団体さん、特に温泉が地場産業になっている大分やら東京五輪で下町の銭湯を観光スポットとして誘致したい東京、2020年を前に早く提案して下さい。タトゥーシールとかまどろっこしいことをせずに

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