http://www4.nhk.or.jp/oikonomia/
芥川賞作家となったピース又吉直樹がレギュラー出演しています。回によって講師となる経済学者が変わります。
この弁護士
の双子の兄、安藤至大
准教授もときどき講師を務めておられるようです。確かにお二人は顔そっくり(^O^)
そんなオイコノミアの数回分をまとめた本がでていました。
http://natalie.mu/owarai/news/112509
その中の「幸せになりたい・・・」の回が私の知らなかったことをとりあげられていたので、本を紹介する代わりにここでその回の概容を説明してみます。ほかにも、結婚・貯金・スポーツ・ケータイなど、生活に身近なテーマを幾つも取り上げているので、興味がある方は是非本を手に取って下さい。
・あなたにとって幸せとはなんですか?
街の人々に尋ねたところ、答えはそれぞれ分かれたようです。
「楽しいとき」「甘いものを食べてるとき」「家族が健康なとき」「大切な人と過ごしているとき」などなど
・経済学で幸福度を調査するときは「あなたの幸福度を0点から10点の間でいうと何点になりますか?」と質問するそうです。
ちなみに、日本人の平均幸福度は6・6点だそうです。
・一般に収入があがれば幸福度も上がると思われがちですが・・・
日本の1人あたり実質GDPと生活満足比率を対照したところ、44年間で1人あたり実質GDPは4倍に成長していながら、生活満足度はこの44年間さほど上がっていないことが判明しました。
豊かな生活が得られた一方で、さほど幸せにはなっていない、この矛盾を幸福のパラドックスと呼びます。
・さらに、年齢や性別で区分すると、一番幸福度が高いのは男性だと10代で女性だと30代、反対に一番幸福度が低いのが男性の50代。また、男性よりも女性の幸福度がより高くなる傾向が現れています。
・さらに、年収についても700万円から900万円になると一度わずかに幸福度が落ちます。1100万円以上になると再びUPするものの、1700万円あたりで再び幸福度が落ちます。
収入があがると、仕事の責任やストレスが増えたり家庭生活とのバランスを保つのが難しくなるのかも知れません。
・周りの人間の収入があがったときに、自分の収入が下がったわけではないのに、自分の収入が相対的に下がったと不満を感じることはあるでしょう。自分の所得や生活を他人と比べることで自分の幸福度が決まってしまうことを相対所得仮説
といいます。
例えば、自分の所得だけが10%増えれば幸せだけど、周りも同時に10%増えてしまうと、自分の幸福度は変化ないという仮説です。
・ところで、今20代の若者の幸福感に不思議な現象が起きています。失業率が挙がっているのに生活の満足度が下がらないことです。
これも「生まれたときから不況に慣れている。お金が無くても楽しむことを知っている」という不況しか知らず、皆同じという感覚を長く抱いていることによる相対所得仮説の一現象といえます。
比較してしまうのが人間の悲しい性ですが、比較することで不幸にならないように、もっと絶対的な部分から幸福感を感じるように心がけたいものです。
・お金の使い方でも幸福度が変わります。
例えば、30万円を自由に使っていいという場合、A:ヨーロッパ旅行に出かける、B:30万円の高級な家具を購入する、のどちらも可能ですが、経済学ではAの方が効果が高いと言われています。
Bだと最初は嬉しいかもしれませんが、いつもあることで慣れて幸福度が落ちてきます。他方、Aだと体験や思い出などが価値の下がらない財産として内心に残り幸福度が持続するのです。
人は嬉しいニュースでも4日経つと幸福度が元に戻ってしまうという現象を順応仮説
といいます。
・逆に、不幸な出来事でも同様で、離婚すると男女とも一度は幸福度が下がりますが、男性は4~5年・女性はもっと早く2年でほぼ元の幸福度に戻るという研究もあります。
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