『明日、ママがいない
』というドラマで被虐待児の預かり施設がとりあげられました(脚本に極端な誇張はありましたけれども)。
芦田愛菜ちゃんとかが住んでいたところとは一致しないのですが、子どもシェルター
は、虐待などで行き場のない子どもの一時保護所として、特に児童養護施設の受け入れ対象外である18~19歳の子どもたちの一時保護所として、民間で運営されている施設です。
東京・横浜・名古屋・岡山・京都・広島・札幌そして福岡に開設されており、いずれも弁護士会の子どもの権利委員会所属の複数の弁護士や篤志家が、全く報酬のないボランティアで理事を務め、子どもシェルターを運営しています。
福岡の子どもシェルター「ここ」は平成23年9月に開設されました。2年余り経った2014/3/16の西日本新聞で「虐待児シェルターが閉鎖の危機、福岡 公費支給減額で
」と報じられました。
その新聞報道の翌日、NPO法人そだちの樹ウェブサイトにコメント
が掲載されていますが、2014/3/25読売新聞の報道によれば、「ここ」は平成26年3月末に一時閉鎖
を実施(再開時期は未定)したようです。
私は子どもの権利委員会に所属したことはありませんし、他委員会にクビを突っ込むほどの時間的余裕も今は全くないのですが、誰にも異論は無かろう善行であっても財政の裏付がないと継続できないという世の無常さと、効率を最優先する役所仕事の杓子定規に、哀しさを禁じ得ません。
読売新聞の詳細情報を掲載しておきます↓
ちなみに国会議員の歳費
は2010年12月時点で、1人2100万円です。日本のお金の有効な使い方をこの機会に考えてみましょう。
なにゆえ、年間の入居者数が定員の2倍に達していなければ措置費を大幅に減額するという規則がまかりとおっているのかを。
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国と自治体は年間の入居者数が定員の2倍に達していれば定員分の措置費(入居者1人当たり約240万円)を支給する。
2倍に達しない場合は別に算定方法が定められた人数分しか支給されず、翌年度の措置費は大幅に減額される。
福岡の子どもシェルター「ここ」の定員は5人。運営費は主に職員の人件費で年間約1500万円が必要。2012年度は10人が入居したため、措置費約1200万円を受け、残りを寄付や会費でまかなった。
しかし、2013年度は5人しか受け入れられず、2014年度の措置費が大幅に減額される見通しとなり、貯金を取り崩しても約600万円不足する事態となった。
受け入れ人数を簡単には増やせない事情もある。虐待を受けた子どもは心に深い傷を負い、暴れたり自傷行為をしたりすることがあるため、職員1人で複数の子どもを世話するのは難しい。
「ここ」でも、入居中の少女に慎重な対応の必要な子がいたため、別の入居希望者が来たが受け入れる余裕が無かったケースもあった。
広島県のシェルターでは定員が6人で平成25年度の入居者が10名だったため、平成26年度の措置費が減額される。貯金を取り崩して運営しているが、この状況が続けば運営は厳しくなるという。
定員要件を毎年ギリギリでクリアしている所も多く、各シェルターは措置費の算定方法について要件の見直しなどを厚労省に求めている。
だが、厚労省は「利用者が少ない所に公費を入れることの是非もあり、慎重な検討が必要」と回答している。
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