望月新一京大数学科教授がABC予想の証明に成功した可能性が
あるというニュースが数日前駆け巡りました
http://news.livedoor.com/article/detail/6964665/
ただABC予想が何なのかは、新聞記事では「A+B=Cが成り立つ
A,B,Cの素因数の関係について述べた予想」という言及にとどまり、
一体何を予想しているのかに触れた記事が見当たりませんでした。
ようやく2012/9/23読売新聞で大阪科学部原田信彦記者がまとめた
ABC予想の例に触れて、私なりに理解できたので、ここに紹介します
------------------
1、A+B=C、ここにA,B,Cは1以外に公約数がない互いに素の関係。
(例:A=3、B=125=5^3、C=128=2^7。3+125=128が成り立つし、
3と125と128の間には互いに1以外の公約数がない互いに素の関係が
成立する。なお5^3は5の3乗という意味です)。
2、A,B,Cそれぞれの素因数の積をr(abc)と表現する。
(例:A=3の素因数はa=3、B=125の素因数はb=5、C=128の素因数は
c=2なので、r(abc)=3×5×2=30となる)。
3、r(abc)の二乗 > Cが常に成立する。
(例:30の二乗=900>128)
------------------
ABC予想とは「上記1の条件を充足するA,B,Cの間では、常に
3が成り立つ」ことを証明するという数学上の未解決問題を指す
そうです。
Wikipediaなどの解説はもはや並の人間には到底理解不能であり、
ごくごく分かりやすく新聞記事にまとめてくれた記者に拍手を
ちなみに望月新一教授は、ABC予想の証明にあたり「宇宙際
タイヒミュラー理論」を独自に発展させて500頁の論文にまとめ、
「ボイタ予想」と「スピロ予想」の証明も上記理論で可能であろうと
まで言及しているそうです。
閑話休題、世界の歴史には数学の天才が数多くいますが、
アラフォーでも遅咲きという評価もありうる、独特の世界です。
例えばラマヌジャンは32歳で夭折し、ガロアは21歳で決闘で
亡くなり、アーベルは26歳で肺結核で亡くなっています。
数学者はオリンピックに例えると、まさに頭脳のアスリートと
呼ぶべき傑出した存在といえるでしょう
望月新一教授も19歳でプリンストン大学を卒業してるんですから
にほんブログ村