関東土木保安協会です。
埼玉県さいたま市。
国道17号沿いに、3基の美化鉄塔がいます。
東電PG大宮線。66kV2回線の一般的な送電線です。
今回はこれを見に現地に行ってきました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231121/08/kanto-ce/d6/8f/j/o0731108015367103987.jpg?caw=800)
上写真は一番南の大宮線No.20です。
写真中央奥に残り2基のモノポールが続いているのがわかるかと思います。
調べたら、鉄塔メーカーの巴コーポレーションが50年以上前に手掛けた鉄塔だとわかりました。
現代的な外観で歴史があるなんて、これまたギャップ萌えですね。
(塗装はボロボロですが。。)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231121/08/kanto-ce/02/89/j/o0832108015367103995.jpg?caw=800)
▲大宮線No.20(1968/8,28m)
3基のうちただ1基のみオリジナルで残り、ただ1基のみ鋼管2本で組まれた耐張鉄塔になります。
どういうわけか、この鉄塔だけ通常鉄塔若番方にあるプレートが反対側についていました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231121/08/kanto-ce/f9/de/j/o0810108015367104007.jpg?caw=800)
▲鋼管2本を結んだタイプだ
基礎のコンクリートは案外大きく、2本の鉄塔をしっかりと支えています。
塗装のヤレがとんでもないです。
うす緑色がシルバーになりつつあります。
碍子周りも発錆が目立ちます。
デッキは四角で、後から触れる2基とは違って目立つものではないです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231121/08/kanto-ce/b7/29/j/o0810108015367104016.jpg?caw=800)
続いて隣のNo.21にきました。
この子とNo.22は同型で、モノポールで懸垂碍子の鉄塔でした。
でした、というのが、見ての通り耐張化をされてしまったからなのです。
文末のメーカーのサイトや、他の方々の10年以上前の記録を見ると、懸垂型であったことがわかります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231121/08/kanto-ce/7e/4d/j/o0810108015367105379.jpg?caw=800)
▲大宮線No.21(1968/8,29m)
ショッピングセンターの反対車線側の駐車場内に立つ鉄塔です。
配電線と合わせて収めると、美化鉄塔のスタイリッシュな外観がよくわかるかと思います。
配電線はここから地中線になっていましたが、この区間だけでなくここ以南の区間がまとまって地中化されているため、離隔措置ではないのかもしれません。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231121/08/kanto-ce/f7/b5/j/o1080081015367105381.jpg?caw=800)
お次のNo.22も少しだけ背が高い、No.21の双子です。
企業の駐車場内にあり近付けませんでした。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231121/08/kanto-ce/20/c6/j/o0810108015367106702.jpg?caw=800)
この北に与野変電所というところがあり、この後ここも記録したのですが(後で掲載します)、だいぶ前から大宮線の引き下ろしでなく地中線からの引き込みになっているようです。
途中で線路を何本も跨ぐ箇所もあったりするため、都合で架空線が残っているだけかもしれないのかな?と思いつつ、中山道のバイパス沿いに並ぶ歴史の1ページが今後も拝めますように、と現地を後にするのでした。
<参考>
・株式会社巴コーポレーション : 巴コーポレーション100年の歩み
・送電鉄塔見聞録 : 初の美化鉄塔