関東土木保安協会です。
少し前に千葉県は八千代市の勝田台に行ったのですが、お散歩中に見つけた鉄塔達をご紹介しましょう。
道路を歩いていると赤白の分岐鉄塔が見えました。
それを目指していくと、何やら手前に面白い鉄塔が見えました。
それがこちら。
おお、オーラを感じますね。
そう、邑楽線のパターンです。
道路のど真ん中にぶっ立ってる奴です。
ひょっとして、と思いましたが前後ではこの子だけでした。
全国探せばこの道路の真ん中ぶっ立ち君は結構あるのですが、やっぱり不意に生で見たときは立地状況など気になってあれこれ見ちゃいますね。
ちょっと君、気を遣ってもらえれば、右折レーンくらい作れるけど、とか意地悪言いたくなっちゃいます。
しっかり中央分離帯ができているので、勿論一方通行標識が設置されています。
この子の名前は千葉新線323号。
千葉新線は新線とつくものの決して新しいわけではなさそうで、接続先である新京葉変電所の「新」なのだと思われます。
新○○線、などと呼ばれれば慣例では超高圧送電網の系統かな、と察することができますが、この場合は違うようですね。
番号も300番台の飛び番スタートのようです。
これまた特徴的です。
H.2.7とあるので1990年の鉄塔でした。
高さは47mです。
千葉新線自体はそれより前から記録があるので、周囲の環境に合わせて建て替えたものでしょう。
323号のお隣が、目立っていた赤白分岐鉄塔です。
安蘇線18号というようです。
鋼管の背高君だと、何かあるなと気になって近寄ってしまいますね。
線路名は千葉新線でなく安蘇線となっていました。
それもそのはずで、安蘇線が写真右下方面に進む上部の2回線で、その下の2回線が千葉新線となります。
この辺はなだらかな丘になった住宅地で、安蘇線18号も切土されてできたであろう高台に立地しています。
18号の足元に来ました。こんな感じです。
鉄塔の下に行くためには梯子などを用いるのでしょうが、エスコートレールのようなものも設置されており、鉄塔に搭載する資機材を簡単に上げられるようになっています。
レール下のU字溝ブロックの段積みが現場努力感あってなんとも可愛らしいです。
普通の分岐鉄塔に見えていましたが、なんだか違和感があります。
よく見てみると、この下段の千葉新線からの八千代線分岐のとりまわしがなんとも珍しい凝ったものとなっていました。
普通なら2回線を上下段に振って分岐させるのでしょうが、ここは千葉新線は左右両回線を同じ高さで通過させ、写真右側の回線の横に縦の連絡線を通し、一段下の八千代線の分岐へと連絡しています。
これが関電や中国電力でよく見られるそれに近いようで、おもしろいです。
しかし、左側(上写真手前寄り)の腕金は千葉新線の分も上下2段になってますね。
昔は変な分岐でもあったのでしょうか。
高さは70mで、1982年7月の竣工とあります。
前の323号とはだいぶ開きがありますね。
参考に隣の安蘇線19号も見てみましょう。
19号は小さくてかわいいですね。
シンプルでシルエットも綺麗な、個人的に好きな形です。
さてさて、18-19号間はスパンも短く、なんでこやつが建て替えられたか追いかけてみたくなります。
さて、過去の航空写真を追ってみると、ありましたありました。
こちらは現在の安蘇線18号が建つ前の1979年の航空写真です。
写真中央にある中央分離帯が現在千葉新線323号が建っているところです。
ちなみに、現在はこんな感じです。
▲Googlemapより
ところで、分岐の仕方が意味がわからないままですが、きっと理由があるのでしょう。
よくわからないまま、安蘇線18号と遊んでみます。
うりゃりゃりゃりゃー!
うん、これくらいの子は拡大してまじまじ見つめたときも素敵だわっ。