先日、神奈川県警のキャラクターを見ました。
警察のキャラクターというと、警視庁のピーポ君が知られていますね。ところが、マイナーで知られていないだけで、他の警察本部にもキャラクターがいるそうです。
~~~
同じように、電力会社でも有名なキャラクターに「でんこちゃん」がいます。現在は版権の関係で消滅してしまっていますが・・・
警察の事情と同様にそれ以外のキャラクターはあまり知られていないのではないでしょうか。
以前、「関電坊や」というキャラクターが関西電力にいることを載せましたが、他の電力会社でも同様の謎のキャラクターがいます。
それで気になっていたのがこのキャラクターです。
▲東北電力の看板に写る謎のキャラクター
こちら、東北電力のキャラクターになります。主に注意看板に描かれているキャラクターです。
ですのでネット上でもあまり見る機会もなく、CM等でも露出は少ないかと思います。
私も関東拠点の取材活動だけあって、あまりこのキャラクターに馴染みはないのですが、東北電力の注意の看板と言ったらかなりの高頻度でこの子が現れます。
まじまじと見ると、ヒーロー然としたルックスです。
いかにも変身しそうなベルトに、上下のツナギ(スーツですかね笑)、ヘルメットとなかなかスタイリッシュです。
ですが、わかる人はわかるでしょうが、活線作業時の必須品である保護具を両手両足にしているのです!
ゴーグルもしてますし、ヘルメットからは電波も発しているようですし、このルックスでいてかなりの電力マン臭が漂うキャラクターです。
▲いたるところで現れる
さて、このキャラクター、ググっても全く出てきません。名前を検索しないとまずヒットしないのでしょう。というわけで、関電坊や同様に東北電力に問い合わせしてみることにしました。お忙しいところすみません。
質問すると早速返答がありました。毎度、公共機関の皆さまの誠実な対応には感激です!
東北電力:「キャラクターの名前は「プラス坊や」です。」
何と!こちらも坊やでした!
○○戦隊と名づけられそうな外見ですが、意外と可愛らしい古風な名前でした。
とすると・・・
東北電力:「昭和41年9月5日に制定されました。東北電力では「電気ものしり教室」という番組を放送していました。内容は電気知識や電気器具の説明から、東北電力の設備・社債・株式まで幅広く扱うものでした。この番組のキャラクターとして制定されたのがプラス坊やです。」
なるほど!名前通り、だいぶ古いキャラクターなのでした。
東北電力には番組があって、その専属キャラクターがいたのですね。
そもそも、この当時の番組に感激です。電気の事情や詳細をテレビで取り扱うなど、現在では考えられませんが、50年近く前はこのような放送内容がテレビの一部を担っていたのだと思うと時代を感じます。
人生の先輩方は、電気から機械から生物から何にしても大まかな技術の基礎知識を知られている方が多いですが、このような当時のメディアでの報道内容がそのバックボーンにあるのでは?と考えます。
(微量の太陽と風で電気が無限にできると思っている現代人に教えてあげたいですね苦)
東北電力:「番組開始当初の昭和41年5月には「電力ボーヤ」としていましたが、同年7月に一般公募により決定されました。」
なんと!一般公募で「プラス坊や」になったようです。
キャラクターはマン・ちゃん読みが当たり目の今、坊やと言うのはなんだか親しみを感じます。
それにしてはゴーグル+ヘルメットに保護具など、フル装備なので妙に面白いですが。
というわけで、さっきのキャラクターはプラス坊やと言うようです。
これはググっても出てこないですよ。というか知ってる人はどれくらいいるのでしょうか・・・
いや、昔テレビやってたので、東北の年配層は知っているかもしれません。
むっ・・・名前がわかった・・・のです。
というわけでプラス坊やでググってみました。
するとこのキャラクター、まんだらけでフィギュアが出品しています。
後頭部に名前が入っており、価格といい名前も存在もかなり希少なキャラクターなのだとわかります。
何気なく見るキャラクターですが、その歴史はかなり深い場合もあるのですね。
ゆるキャラ主流の現在、電気を知り、いざとなったら駆けつけてくれる硬派な現場作業員を、砕けたイメージで表した「プラス坊や」。「関電坊や」と共に今後も電力掲示物の第一線ででがんばってもらいたいところであります。
え、プラス坊やのコンセプトがかっこ良すぎて違うって?
気にしない気にしない(笑)