過去の自分より
今の自分の方が
優っていたいと思ってた。

過去の自分には負けたくなくて、
自分には絶対負けたくなくて、
努力してきた。


昨日の自分より
今日の自分が
少しでも成長しているように。


そう思ってきた。





その信念がある日突然、
覆させられたら。



例えば、病気になって
今までと同じように
色んな事が出来なくなったとして。

これは、認知症も
当てはまるかもしれない。

モコのような知的障害にも
当てはまるかもしれない。

そのような状態を支える家族にも
当てはまるかもしれない。




そんな時、
昨日や過去の自分と比較すると、
何故今まで出来てた事が
出来ないのか、絶望するだろう。

出来なくなった自分を責め、
憤りをも感じるだろう。



でも、

そこに比較は
要らないのではないか?

他人とも、自分とも。
過去とも、未来とも。



過去の自分より
出来なくなった事を悔やむのは
誰しも当然に訪れる感情だと思う。

だからその感情を
流れるままに。


その先に
ほんの少し、
余裕ができたら、

少しだけ
前を向いてみよう。



「今」ある「自分」が、
できる最大限の事をやろう。

それが全てなんだと
悟った。




過去の栄光は要らなくて、
未来の栄冠も求める必要がなくて、


あるのは
何も出来ない「今」と、


そこにある無限のーー
永遠の叡智。



もう今までみたいに
新しい目標に次々挑戦し、
大きなハードルを
越えていかなくてもいいし、

小さなハードルさえも、
越えていかなくてもいい。


目標を積み上げなくていい。




ただ「今」
その瞬間に出来たことを、

ただただ純粋に
心から楽しんで、
そこに溢れる喜びを感じられたら

それだけで
充分ではないか。


そう生きていけたら
本当はそれだけで

どんなことよりも
素晴らしいのだと、

知る。






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