ウィーンの中央駅と西駅と… | Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

ドイツ語は難しい?いえいえ、実は英語よりも簡単です。挨拶・発音・数字から、ドイツ語を簡単に分かりやすく解説します。単語の増やし方、動詞・前置詞の格支配や名詞の性の学び方も解説していきます。マルチリンガルの私が、外国語一般の学習方法についても紹介します。

少々遅くなりましたが、今回欧州に行った際のの報告をしようと思います。


一般的な街のことについては、後日話すとして…
賞味期限のある、時事的なお話を今回はしておきたいと思います。

先週にもちらりと書きましたが、
ウィーンもブダペストも「難民」でごった返している…なんてことはありません。


私がウィーンやブダペストにいた11月初旬については、
スロベニア-クロアチア国境や、「受け入れ先」になっていたドイツについては、
大事になっていたかも知れません。



その後の例のパリの事件ですから、これからが大変だろうとは思います。

無事に帰ってきています。…が、巴里が燃えてしまった
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-12095760906.html



今回はウィーンに焦点を当てて話をしたいと思います。

ウィーンにはいくつか大きな駅があります。
というのも、
ウィーンも2015年まで「中央駅」はありませんでした。

歴史上、主な鉄道駅は街の周縁部分に造られることが多く、
また、大きな街になると方面ごとに駅が分かれていることがあったりします。


ウィーンもそうでしたし、ロンドンとかパリに至っては今でもそうですね。


それこそウィーンも少し前までは…

Westbahnhof(西駅):国際列車の駅→ドイツ・スイス方面の列車の駅
Meidling (マイドリンク):オーストリア南方への列車の駅
Südbahnhof(南駅):改造中


…なんて状態でした。

「Mitte」もありますが、空港も含めた市内交通向けの駅です。

かつての南駅を改造して「中央駅(Hauptbahnhof)」として生まれ変わったのです


1年ほど前に、西駅からバスで空港に向かった際も、
マイドリンク駅を過ぎたあたりで、右手側で大工事していたのには気づいていたのですが…
あそこが中央駅になることに気づいていれば、写真を撮っていたのですが…orz



かつての国際線のターミナルだった西駅は、
12月半ばからその役目を終え、オーストリア国内線専用の駅になります。

そして、国際列車は中央駅が引き継ぐ形になります。

すでに、中央駅の行先表示で、
チューリッヒ・プラハ・ブラチスラバ・ブダペスト…といった地名が並んでいました。


乗換も分かり易く、非常に整然としていました。



「整然って、当たり前やん!」とツッコミを入れたくなる人もいるかもしれませんが、

その後に、西駅に行ってみたのですが…
こちらにはまだ「難民」と思しき人たちが、いた
のですね。

ごった返して身動きが取れないと言うほどではないのですが、
西駅の2階(ドイツ語だったら「1階」ですね)の一角を占拠して座っていました。

別に何かしてくる訳でもないですし、
通路自体は確保できていたので、列車に行く分には差し支えはありませんでした。


でも、不思議だったんですね。
ドイツが国境のコントロールをしているので、
ミュンヘン行きの直通列車は、ウィーンからは出ていないのに、何で?
と思ったのです。


ザルツブルク行きの列車はあるのですが、
それに乗っていく様子もないし、不思議だったのです。

そもそも、そのお金があるかどうか、というのもありますし、
少なくとも目につく形でバスなどに案内される様子もなかったので、何だろう?
と思っていました。

しかも、西駅の「難民」たちも入れ替わり立ち代わりだったようです。
というのが、「難民」が目に見えて増えていく様子もなかったからです。



宿泊先を西駅周辺でとっていたので、
市内に出かけるついでに様子を見ていたのですが…


ある時間になると…
その一団に向かって、大きい鉄の籠のついた台車を引いてくる人たちが、
その中には食糧・飲み物などが見えました。

その様子を見るや、座っていた彼らがその台車に近いづいてきます。

どうやら、西駅で難民の援助をしているグループがいるようで、食糧などを渡してしていたようです。

当事者に確認まではしていませんが、そんな状況でした。



こうして流れてきた彼らを目の当たりにして、
起こっている現実のほんの触りだけですが、見てきたような気がします。

日本に戻ってきて思い返すと、
正直、何をしたらいいのかも分からないですし、何かできる気がしなかったのです。
それだけに、辛いものを感じました。


パリの一件以降、「難民」を一様に「テロリスト」扱いする連中までいますが、
とてもではないですが、それはおかしいです。

彼らがここまで来ている理由を考えると、落とした爆弾の意味を考えろ、と言いたいです。


EUの首脳たちが、自分たちで問題を作っているようにしか見えないのです。
(念のため、オーストリアはシリア爆撃には参加していません。)

どうやったら、世の中がもうちょっとマシに変わるんだろう…そんなことを感じています。


ウィーンの駅の様相が対照的で、その様子が印象的だったことの1つでした。




もちろん、観光するだけだったら、ウィーンもブダペストも何の問題もありませんでした。
観光は観光として楽しんできました。

その楽しい方の話を今度はしたいと思います。

重い話に付き合ってもらって、ありがとうございます。


<リンク>
Quatsch! バックナンバーはコチラ。
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11528446169.html

次回:ヒトラーの「亡霊」に怯える欧州
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-12122237120.html

前回:ドイツ再統一から25年たって
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-12079933203.html



<下のバナーをクリックして、応援をお願いします。>
にほんブログ村 外国語ブログ ドイツ語へ にほんブログ村 外国語ブログ 語学学習法へ  


読者登録してね ペタしてね