RWYC Japan | ---My life with K--- 高浜寛 公式ブログ

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2匹猫とアンティーク、田舎暮らし、時々漫画家。



🔸皆様へお知らせ 


この度、私・高浜寛は、正式に、RWYC 日本支部の代表に就任させて頂く事になりました。 

RWYC”Reconnecting With Your Culture” とは、伊パヴィア大学のオリンピア・ニーリオ先生によって設立され、ユネスコとEdA(Esempi di Architettura)によってサポートされるプロジェクト。「もう一度地域の文化と繋がろう」をモットーに、子供達が地元の文化についてもっと知り、それを元にアートを制作する場を作るという活動をしており、現在は世界各国で子供達の国際交流展を開催しています。 







オリンピア先生は天草・崎津も属する、ユネスコ世界遺産「キリシタン関連遺産」の選定にも関わられた、歴史建築の修復と文化財保存の専門家で、現在もパヴィア大学を中心に学生達に文化財について教えられています。有形・無形文化財を後世に受け継いでいくためには、新しい世代に地元の文化についてもっと興味を持ってもらうことが何よりも重要であり、同時に彼らにとっても、それらを知ることが自分の将来を考える素晴らしい材料になると考えておられます。 


昨年、私は彼女から声をかけて頂き、イタリア・ルッカで漫画の原稿展示をさせて頂く機会を得ました。故郷・天草の潜伏キリシタンについて漫画化するべく、天草に戻り、伝承調査を始めた事に目を留めて頂いたのがきっかけです。



イタリア滞在中、彼女に古代ローマの史跡を案内してもらい、イタリアの文化財保存への意識の高さを教えてもらう事ができたのは、大変良い経験になりました。 


↑オリンピア先生のクラスの学生達と教会地下のローマの遺構を巡る


日本中、地方自治体はどこも同じような悩みを抱えていると思いますが、私の住む天草も過疎化や歴史への無関心が進み、文化財の継承が難しくなっています。お祭りの神楽、地元の言い伝え、手作りの工芸品…、そういった昔から受け継いできた有形・無形のものの多くが、伝承者や後継者が減り、消え去ろうとしている、まさに過渡期と言えるでしょう。 


そういった事を彼女と話すうちに、それならば是非一緒にと、プロジェクトへ招いて頂いた次第です。まさか日本の代表に指名されるとは思わず、最初は焦ってしまいましたが、私も若い人たちへの文化の継承は必須、かつなるべく速く着手しなければならない問題だと思っていましたので、思い切ってお受けすることにしました。

日本国内は現在、一般社団法人こども芸術ネットワークの皆さんにより、東京・横浜・札幌で活動・展示をされています。九州では、私が現在天草在住ということで、まず天草を最初の拠点にすることになりました。少しずつ、いろんな市町村で賛同者が増えていけば良いなと思っております。

詳細はまた改めてお知らせする予定ですが、まずはご挨拶まで。自治体のみなさま、伝統文化に携わっておられるみなさま、絵が好きなお子さんをお持ちのみなさま、各メディアのみなさま、今お住まいの地域を盛り上げていきたいとお考えのみなさま、どうぞよろしくお願いします。 

2024.02.28 高浜寛

※国内の展示ポスターと会場の写真は一般社団法人こども芸術ネットワークさんからお借りしました