山に住んでいる、と言うと、たいていの人は恐くないですか?と仰いますが、実は逆です。慣れると山の方が落ち着きます。というか、私達はもう山にしか暮らせないねと良く話してます。
確かにこちらに来る前は私も怖いような気が少ししていました。でも一年ほど住んでみて分かったのは、山は賑やかな所なのです。
たとえ深夜でも、車で山道を走っていると、新しく生まれた狸のお子さん達がワラワラと出てきたり、猪が餌を食べていたり、山ネズミ達が横断したり、アゲハ達が水たまりの水を飲んでいたりするので、そのたびに我々は彼らが退くまで待っていないといけません。すごく可愛くてほっとします。ラップ音がするなと思ったら大抵ヤギが屋根の上を歩いています。月明かりの下を黒い短足の犬が高速疾走していると不気味で面白いし、髑髏のような白い顔が近づいてくる時はほぼダルメシアンです。ここにいるとほっとします。
家の近くには水たまりや沢が結構あります。水のそばにも色々と生き物がいて観察すると色々と発見があります。生物が多いというのは安心感がある。不思議な感じです。