前回、今回と再婚してから赤ちゃんには恵まれない結果が続いているけれど、私たち夫婦は比較的というかすごく仲良しだと思う。
元はと言えば小学校の同級生同士なのだから当然だといえばそこまでだけど、再会するまで10年以上連絡は途絶えていたわけだし、基本的に私は彼との会話が好きだ。
友達のような恋人のような夫であり、家族。
色気のない会話でケラッケラ笑い合うだけでなく、時々心臓を射抜かれたかのようにドキドキさせてくれたり、それでいて彼に抱きしめられると涙が出そうになる程全身の力を委ねられる。
思い上がりかもしれないけれど、それは彼にしても同じだと思う。
日々いろんな表情の私に癒されて、恋をして、落ち着いて、私を守るんだという気持ちを一層強く持ってくれる。
…わたしにはそう伝わってるけどご主人、相違ないかな?笑
かんちゃんがまだお腹の中にいて、CAOSを宣告された時も
『俺はyaaiが居ないと生きていけないから』
と、暗い面持ちでも必死に伝えてくれた。
そんな、仲良しの私たち。
だけど神様は本当にいじわるで、私たち自身も気付けないほどじんわりとゆっくりと、ストレスは影を潜めて忍び寄っていて来ていた。
たったひとつの小さな小さないさかいが、私たちが日々埋めてきたパズルのピースを汚していく。
普段ならちょっと言い合うだけで終わるのに。
お互いがお互いを、というよりも
自分で自分の傷さえちゃんと把握できていないから、受け止めきれていないから、お互いを思いやる余裕がどこにもない。
この日も口を開いたが最後言葉のナイフが本当に次々と出てくる。
こんな体調も良くない時にする事じゃない、だけど止められない。
言いたくないことまで、というより言いたい。
今回の事で『理解』を常に重んじられて来たから、その裏にガマンさせていた感情はただならぬ醜さで自分でも少しビックリしたし、彼の言動にもビックリした。
お互いに、普通じゃない。
俺は、私は、って自分の事ばっかり相手に分からせようと必死になって相手を糾弾して
遂には『別れる』というワードまで出て来る。
こんな事がしたいんじゃないのにね
でもそしたら何がしたいんだろうね
いつもならやり過ごせる事や何とも思わない事。
相手を思いやる気持ち、相手の頑張りを見落とさない目線。
その何もかも失ってしまった今、自暴自棄になるより他はなく、どうせ何も残らないなら何もいらないとかかんちゃんの件で結局何も得られていなかった自分を知って、相手を知って、本当にがっかり、そしてうんざりした。
そこから彼が思い直してもう一度、切れかかった糸を紡ごうとしてくれる。
私はといえば放心状態で試合放棄のようなもの。
不思議だなあ人間って、あんなに傷付け合ったのにまだ共に生きようとする。
ステキだなあ本当に。
2人が精神の限界を見ているのにそんな事がよぎった。
もう別れ話まで発展していたのに、
ああ、この人とこれからもずっと家族でいるんだろうなあ。
不思議な感覚がした。
心の傷は目に見えないから厄介だけど、
確実に宝物をひとり失った私たちは蝕まれていて、表面上では笑い話をしながら、お互いに泣きあうこともせず、話題を避けて過ごした1週間。
でも知らずのうちに2人ともボロボロで、些細なことから今までで1番罵倒し合ったケンカに発展
するまでに、隠し持つのには大き過ぎる闇になっていたんだろうと思う。
あくまで我が家のケースだから、全てのご家族が同じというわけではないのかもしれないけど、もともとポーカーフェイスに長けている2人が乗り越える事になる壁はこんな所にもあったという事を知り、こうやって乗り越えなければいけない事も本当はこのタイミングでは邪魔者でしかないけど、これもこの先の2人が確実に両親としての器も大きくする為に人生が与えてくれた試練なのだと思う。