読み方
しゅんかい
せいこうびだん そうばいあらたなり
いっぺんのじょうかい じざいのひと
さんけいやふう かんしょくさり
ほうしんうごかんとほっして すでにはるをしょうず
平起こり七言絶句の平仄と押韻
この詩の韻目は上平声十一真です。韻目というのは一句、二句および
四句の末尾に押韻知る際の韻のグループのことをいいます。ここでは
上平声十五に分けられた韻目のうち、十一番目の「真」という韻目に属
する文字を使わなくてはならないのです。
韻目十一真に属する韻字は、真・因・辛・辰・人・神・申・浜・倫・銀・布・
振・塵・春・巡……など、たくさんあるのです。
その韻目から「新、人、春」の文字を用いて韻を踏んでいます。
この漢詩の平仄は次のとおりです。
○は平字、●は仄字、◎は平字のうち押韻するところです。
○○○●●○◎
●●○○●●◎
○●●○○●●
○○●●●○◎
要約
「春に思うこと」
雨後の晴れ間、かすかに虹も見えます。わずかの暖かさの中で早くも
梅の花が顔を出し始めました。このような感情が起こるのも自由人な
らばこそでしょうね。山や野原もようやく冬の厳しさが去ったようです。
自然界の野草も新芽を出しつつあり、春が来たことを告げているので
す。
単語の意味
晴虹=晴れ間の虹、自在=自由の身、芳心=新芽