七言絶句「歳朝」:正月の朝の気持ちを漢詩で表現してみました | やさしい漢詩の作り方! 初歩から理解できる絶句の秘策(知古庵)

やさしい漢詩の作り方! 初歩から理解できる絶句の秘策(知古庵)

自分には関係ないと思っていた漢詩創作の道!難しいと思われていた漢詩も、そのルールや手順を守ることで誰にでも作ることができるのです。知古呂改め知古庵が発信するやり方を知れば、自分の潜在的な才能が刺激され、簡潔で感動的な作品が作れます。

新しい年、平成31年が明けました。

 

心配された天候も前夜から晴れ渡り、元旦は微風快晴という素晴らし

 

い状況で迎えることができました。

 

例年のことながら家族の健康と幸福を願い、先ずは氏神様に初詣を済

 

ませました。

 

正月を迎えて考えた七言絶句の漢詩をご紹介したいと思います。

 

 

 歳 朝(さいちょう)

 

●●○○○●◎

古往今来情義真

    (こおうこんらい じょうぎしんなり)

○〇●●●○◎

欣欣和気在風塵

    (きんきんたるわき ふうじんにあり)

○○●●○○●

人心自改清閑日

     (じんしんおのずからあらたまる せいかんのひ)

●●○○●●◎

也好乾坤歳此新

     (またよしけんこん としここにあらたなり)

 

この詩は仄起こり七言絶句の漢詩で、韻目は上平声「十一真」の中の

 

「真・塵・新」の文字で韻を踏んでいます。

 

意味は以下のとおりです。

 

「正月の朝に」

 

「昔から今日に至るまで情けと義理は人間として大切な事柄です。

 

正月の喜びと和やかな雰囲気は世間すべてが感じています。

 

除夜の鐘が過ぎると人の心も自ずから改まり、清らかなで静かな気持

 

ちで越年する殊ができました。

 

このようにして天地自然都ともに新しい年へと移っていくのです。」