子供の頃の自分にとって
「死ぬ」ということは、最大の恐怖だった。
両親はじめ、おじいちゃんおばあちゃん、そして自分自身。
みんな、いつか死ぬんだと想像すると、夜布団のなかで、豆電球を見上げながら、涙が止まらなくなった。
霊柩車を町で見かけたら、急いで親指をかくしたことも、思い出す。
「人は、必ず死ぬのに、何故この世に生まれて来るのだろう。」
昔から何度も思った、人生最大の疑問。
36歳のとき、ヒプノセラピーを体験して、自分や愛する人の「死」の恐怖は、かなり手放すことになった。
生まれ変わりや死後の世界の知識は様々知っていたが、絶対的体感として、本当なんだ、と実感できたことは、大きな心の安らぎとなった。
義父が亡くなってから、人はいつかみんな死ぬことを、あらためて思う日々。
死と向き合うことは、生と向き合うことだ。
死から目をそらそう、麻痺させようとする自分を認めつつ、しっかりとおののきながら、勇気を持って、死と向き合う。
いま、ここに、生きていることを、味わう。