自分史・5『中学校の思い出~初めての挫折』 | 藤本ゲンの「ありがたき幸せ」

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『中学校の思い出』

入学したT中学校は、ちょっぴり荒れていた。

一番びっくりしたことは、クラスの男子がみんなたばこを吸っていることだった。
記憶が確かなら、1年9組の男子で、たばこを吸っていないのは、僕とHくんだけだった。

生徒のことを「おまえら」と呼ぶ歴史の先生の授業中、反抗したTくんが、火のついた紙飛行機を先生に向けて飛ばしたのには驚いた。


裏庭ではタイマンといって、1対1の決闘がよく行われていた。(僕も何度か見に行った。)

夜の間に窓ガラスが割られていたこともあった。


いわゆる「不良」と呼ばれる生徒がたくさんいたが、小学校でかなり荒れていた自分とは通じるものが多く、結構みんなと仲良く過ごせた。


中学2年になり、クラスで将棋が流行った。
休み時間になると、マグネット将棋を指した。
無敵のWくんに勝ちたくて、将棋の本を買い漁り、授業中こっそり読んだりした。
Wくんに勝てるようになったときは、本当に嬉しかった。


またこの頃から、毎日筋トレ&ジョギングを始める。高校卒業して浪人時代まで、腹筋とジョギングだけは欠かさず続けた。今では信じられないくらい引き締まった肉体だった。


音楽の授業で、シューベルトの歌曲「魔王」にいたく感銘を受けた。
クラスでしばらく魔王の歌のマネが流行る。
この歌の前奏を耳コピーで弾き、ヒーローになれたのは嬉しかった。


中学校3年生は、ほとんど学校での記憶が無い。

クラスメートも、学級委員長のカッパちゃん以外、誰が一緒だったか思い出せない。
ピアノのコンクールや、東京の音楽高校の受験のため、学校も長期休ませてもらって練習ばかりしてた。

ピアノコンクール直前の、体育祭や文化祭に出られなかったのは悲しかった。


ピアノコンクールは、中学1年は四国1位、2年は2位、3年は1位で、西日本大会に入賞することができた。素直に嬉しかった。

今はコンクールはむしろ嫌いだが、当時は勝負ごとみたいで、熱中できた。

音楽の本質とは違うと思うが、励みにはなった。




『初めての挫折』

中学3年の冬、東京芸大附属高校を受験した。
あんなに練習したのに、一次試験で落ちた。

信じられなかった。

振り返ってみると、マシーンのように固く、作られた音楽だった。
が、当時の自分にはわからない。
ここまで練習して、何で落ちるのかがわからず、けっこうめげた。

自分には音楽の才能は無いのか、と初めて思った。


いま思えば、若いときに鼻っ柱折れて、本当によかったと思う。


『好きな本』

中学生の頃、吉本ばななさんの本にはまる。
「キッチン」「つぐみ」などの小説や、エッセイたちを、繰り返し読んだ。
ばななさんの世界観が大好きだった。


あとはルーシー・モンゴメリさんの「赤毛のアン」シリーズ。全巻持っていた。

寝る前にいつも読んでいた。

まるでプリンス・エドワード島に住んでいるようだった。
憧れ、すごく感銘を受けた世界。


毎日、本当に救われた。


『高校時代の思い出』につづきます。

読んでくださり、本当に感謝です(^人^)