【 風を刻む 】
僕は以前から、
彫刻そのものの形ではなく、
〈その周りの空間を変える〉
作品のエネルギーを
大切にしてきました。
正直申して、
若いころは
それほどのエネルギーも籠められない中、
お客様にここまで育てていただきました。
人と同じで
外側ではなく
内側が大切
天平時代の名もなき作家も、
運慶も正にそんな彫刻家でした。
僕は、どなたにも分かりやすいように
いつもは「彫る」という言葉を使っています。
しかし、本当は
「刻む」という心で制作しています。
それは 「 時を刻む 」 という意味合いがあります。
今回は、欲張りにも「風も刻みたい」と思っています。
今のできる限りを
注ぎ込みます。
お陰様で、
完成に近づいてきました。
まだまだ御顔は払っている途中ですし、
これから魂を吹き込まなくてはいけません。
全体の仕上げもこれからです。
今、
こうして時を刻めることに感謝しています。
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