審査官にもパワー値というノルマがあります。パワー値は業務評価に関わってきます。
月によって違いますが、1ヶ月27ポイントくらい。
大まかにいえば、新願を処理すると1ポイント、出願人から応答があった案件(再着)を処理すると0.5ポイント、PCTを処理すると2ポイント、... といった具合です。
1日に新願と再着を1件ずつ処理するくらいのペースです。審査官は審査業務だけでなく、周辺業務も行っていますから、なかなかハードです。
このような厳しいノルマを課せられた中では、1件1件にそこまでの時間はかけられません。
だからこそ、出願内容を素早く理解し、先行技術文献調査を効率的に行い、起案も簡潔に行う必要があります。
質を求められつつも、量をこなさなければならない。審査官は日々自転車操業です。
月の終わりになると、ノルマ未達の審査官達が焦り出し、雰囲気がピリピリしてきます。
審査官は拒絶をしたくて仕方がないというのは誤解です。
もちろん、進歩性無しの論理付けができるか、記載要件の不備があるか、を積極的に探しに行くのが仕事ではあります。
しかし、特許査定をしても、拒絶理由通知や拒絶査定をしても、パワー値は変わりません。
そうなると、できることなら、起案をしなくて済む特許査定をした方が楽ではあるのです。
しかし、拒絶理由が存在する出願を権利化する訳にはいかないので、拒絶理由通知や拒絶査定をします。