仕事納め(育苗土切り返しの動画付き) | 勘六縁のお米

勘六縁のお米

岩手県遠野市にて、無肥料・無農薬の自然栽培米をさらに天日干しにした、こだわり米を作っている勘六縁です。
亀の尾という、日本でもっとも古い品種のひとつを作付しています。
夫婦で、ブログを更新しています。


こんばんは。今日は、陽佑が担当します。2013年も、未熟な私たちを支えていただき、ありがとうございました。今年最後のブログになります。どうぞ、ご覧ください。

今日をもって、仕事納めとしました。今年最後の作業、育苗土の切り返しの様子を、動画でご覧ください。


就農3年目、今年こそは苗作り用の土を自分で作れるようになりたいと思っていました。3年間は、秋田の師匠の石山さんから頂いていました。

就農1年目、露地で、稲わら100%で仕込んでみました。その結果、1年では使えるような土にはならず、2年目に突入しました。

就農2年目、1年目のものをそのまま切り返ししました。その結果、使えそうな土にはなりました。でも、試しに野菜の苗づくりに使ってみたところ、ヒエがものすごく生えてきました(笑)。

失敗を経験し、師匠の石山さんが作っている材料で仕込まないと、作れないのだなということを知りました。

石山さんは、米(もしくは米ぬか)と田んぼの土と稲わらを混ぜて苗用の土作りをしています。発酵の原理を利用しています。発酵するときは高温になるので、稲わらの分解を早くする、ヒエなどの草の種が発芽できないようにする、ことにつながります。

就農3年目、原点にかえり、石山さんと同じ材料で仕込みました。

最初に、米のみをこうじ菌発酵させます。このこうじ菌発酵は、失敗の連続で、全部で4回もしました(笑)。水分調節が下手で、色々なカビが生えてきました。

そして、こうじ菌発酵させた米と、田んぼの土と、稲わらを混ぜましたが、なかなか発酵熱があがりませんでした。原因は、露地でやっていたため、どうしても水分調節が出来なかったためです。発酵するとき、水分50%程度が適当です。

そのため、屋根のついた施設をお借りすることにしました。それが、今年の9月、稲刈り直前でした。

それから、定期的に切り返しをしています。

でも、石山さんの土ほど、分解が進んでいません。

来年の苗づくりに使えるかどうか分かりませんが、今年は失敗の連続だったので、来年は、ある程度うまくいくはずです。

就農3年目ですが、失敗の数はベテラン農家レベルかもしれません(笑)。前向きに考えれば、失敗した分、作業ひとつひとつの意味や理由を学んでこれました。

来年は、就農4年目です。農業を取り巻く環境が厳しくなってくる中、私たちが頑張ることで、少しでも遠野や農業に貢献できたらと思っています。

失敗の多い、まだまだ未熟な私たちですが、来年もどうぞよろしくお願いします。皆さまにとって、来年もよい年になることをお祈りしています。