人と人が目と目で行うアイコンタクト。
目は口ほどにものを言う・・・というくらいですから、
人と人の心の通い合いに、
とても大切なのがアイコンタクトなのでしょうね。
でも、発達障害児には、これがとても乏しい子がいます。
今日はそんな記事です。

まずは6歳になった次男のお話です。
先日、次男が好きなアニメキャラの本に夢中になっていました。
たどたどしい様子で、セリフを読み上げる姿が微笑ましく、
じっと次男の表情を見ていました。
次男は、熱中していたので
僕の目線にしばらく気づきませんでしたが、
ふと気づいて、目があいました。

その瞬間、ニコッと笑い、
「何!?」という表情を浮かべました。
僕が、自分をじっと見ているので、
なんでだろうと思ったのでしょうか。
ぼくが「首を横に振って」、
なんでもないよと合図をすると、
またにっこり笑って、また本に目を移し、
熱中して読み始めました。

次男の二度目のニッコリには、
親が自分のことを注視していてくれることへの喜びが
混じっていたかもしれません。
また、僕の方も、そんなところを表情に感じて、
こちらもなんだかうれしく思います。

こんなどこにでもあるような親子のやり取りですが、
次男の場合、この1年ほどでやっと現れたのです。
それまでの彼は、僕の目線に気づくこともなく、
自分の世界に熱中するばかりだったのかもしれません。

でもおそらく、こんなやり取りは、
定型発達の子ならば、
2歳あたりで始まるのではないでしょうか。
或いは、もっと早くかもしれません。

周囲の人が自分に向けている目線に気づき、
その目線の意味に疑問を感じる。
で、「なぁに!?」と表情で返し、問う。
そのやり取りの中で、笑顔を交わしあい、
親子共にこころに暖かいものを感じる。
実に単純なやり取りだし、
一般的な親子だと、こんなことを
取り立ててどうこう思うこともないでしょう。

でも、僕にしたら、1年ほど前に
このやり取りを始めて息子としたとき、
これは、もう、嬉しくて嬉しくてしょうがありませんでした。

次男にしてみれば、そんなことで
父親が大喜びするのも妙でしょうから、
僕も顔色にも出しませんでしたが、
「あぁ、またこの子は成長したんだ」と
一人でニヤニヤしていました。

発達障害があると、
「友達の作り方がわからない」という子がいます。
或いは大人になっても、この感覚を抱えたままの人も。
僕はそうした成人の方を何人も見てきましたが、
共通するところが二つあるように思います。
(今回取り上げたのは、
 人と関わってうまくいかなくて
 友達ができないとタイプとは違って、
 そもそも、本人にすれば、
 なぜか集団に
 受け入れてももらえないという程、
 対人的な悩みの深刻なタイプを対象に、
 記事をかいています。)

その一つが、人が自分に向ける行動に対しての感受性。
そこを受け取って、自分も相手に反応するところの行動。
こうした乏しさが、まずは根本にあるように感じます。

本人にしてみれば、周囲にいる人たちが、
あまり意識に入ってこないような感覚ではないかと感じます。
或いは、入っていても、反応の行動が出ないのか?
こうして他人との関わりは希薄になり、
友人は出来にくくなる。

なぜ、発達障害があるとこうした乏しさが起こるのか、
そこは僕にもよくわかりません。
そしてもう一つ、乏しさは一生涯続くわけではなく、
人によって時期は違うものの、
本人の意識のむけ方次第で、
感受性が徐々にでも上がっていくように感じます。
何がきっかけでそうなるのかは、
僕のもよくわからないのですが、
ここが少しずつ改善していく様を、
何例も見させていただいたのです。

そんなことがあるので、次男が5歳という年齢で、
こうした反応が出来たというのが、
僕にはすごくうれしいことでした。

もう一つの共通点については、
また別の記事で書かせていただきますね。

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