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先日、発達障害者の引きこもりを巡って、家族トラブルが起こる原因に、発達障害者が周囲に「「自分は何とか引きこもりから脱したいのだけれど、頑張ってもできないんだ」というアピールが伝わっていないのではないかと言う記事を書きました。(詳しくはこちら)その記事にコメントをいただきましたので、それを元に考察を深めてみたいと思います。(元記事は、2012年1月のもので、寄せられたコメントもその当時のものです)

さて、コメントは「自然に生きる」さんです。

>母は怒るとドアを強く閉めるのが癖なのですが、それを聞くと、大人気ない。私はそんなことはしないでおこうと思っていました。感情的に怒るのも、喧嘩の後で話さないことも大人気ない。だから反論せず(頭の中を即座に整理出来ないのもありますが)喧嘩の後も普通の態度をとっていました。

>私にとっては、大人気ないかどうかが判断ポイントになっていた気がします。でも、心の中では死にたいとばかり考えていました(学校に居場所があったので、引きこもりになったり、自殺せずにすみました)。

>喧嘩の後…はこれだけでは無い気がしますが、とりあえず思いついたことを書きましたm(__)m

僕はこのコメントに、非常に発達障害の特徴を、わかりやすくに語ってくださっていると感じました。

これこそ、周囲へのアピールよりも、自分目線のルールで行動してしまう特徴が出ているように感じたのです。当事者さんの場合、単に、周囲にどう見られるかを気にかけていないだけではなく、このようにその人なりの理由やルールを持っている事も、割合多いように感じます。

定型的な感覚ですと、「大人気ないから普通に振舞う」では、
相手には不満が伝わらないし、
それでは、互いに意向や意見を調整できない為、
人間関係が、いつまでも相互に好ましいものになっていかないと、
感じられることでしょう。
不満のぶつけ合いも、
ひとつの人間関係の調整剤であり、
潤滑油でもあるのでしょうからね。
でも、そんな考えに捉われないところに、
発達障害の特徴がある
と、僕には感じられるのです。

この方はご自身のブログで、挨拶についても書いてらっしゃいます。

http://ameblo.jp/sizen-natural/entry-11137224568.html

>発達障害当事者皆さんがそうなのかわかりませんが、私はあいさつが苦手です。それは物心付いた時からそうで、なぜあいさつをするのかわかりませんでした。

>定型さんなら、あいさつの意味がわからなくても、真似してみる、そして笑顔であいさつを返される、よかったと感じてまたあいさつする…という流れなのかな?という気がします。
>私の場合は、相手がそこにいると認識したらとりあえずそれでいい。話すことがあったら、あいさつなんかしなくても話せばいいと思っていました。用件を理解すること、あるいは心の奥深くで解り合うことが大切で、うわべのあいさつに意味はないと思っていました。

>私があいさつについてこんなふうに考えていることも、あいさつがコミュニケーションの始めとして、特に定型さんにとって大切であることも、最近わかったことです。



僕が思いますに、定型発達者の場合、挨拶の必要性を感じてやるようになったというよりも、自然と周囲の人に好かれたい、親密になりたいという本能的な思いから、周囲をまねたり、親に教えてもらった挨拶を、そのまま周囲にやっていくようになるのではないでしょうか。

そこには、定型の場合、もっと本能の根源的なところで、
「周囲からよく見られるように、自ら振舞う」
という特性がある
ように思います。
常に、自分の行動を決める時に、
「どう見られるか」「どう感じられるか」
を無意識に意識している
わけです。

だから、挨拶をすると言う行為も、
「挨拶にどんな意味があるか」というよりも、
本能的にやれてしまうわけです。

また、ケンカの話に戻しますと、
自分ルールである「大人気ないことはしない」よりも、
「自分の不満な気持ちを相手にわかって欲しい」や、
「どうしても許せない」と言った気持ちが・・・、
つまり、他者目線の理由の方が
優先される
のではないかと考えるのです。

当事者さんの場合は、元々ゼロ百思考があり、
色んな要素や状況を加味するよりも、
物事を単純に捉えて、
行動を選択したい本能が有るように感じます。

そこに想像性の困難が関わって、
他者目線を加味しない行動へと、
流れていくように思うのです。
そして、こうした特性が、周囲には
「翌日にはケロッとしている」とか、
引きこもりのケースの「安住している」などの
誤解に繋がりやすい
ように感じます。

このように根本的な本能や、考え方の特徴が異なる両者では、
同じ行動が出ていても、その奥にある真意や、
その行動を取る理由が違っている場合が、
違っているのがお判りいただけるのではないかと思います。

定型発達者は、相手の行動や発言、表情から、
本能的に、相手の意図を読み取るわけですが、
根本に違いのある発達障害者を、
定型発達側の認知特性や思考の常識だけで、
勝手に推し量ることに問題がある
という良い事例を、
「自然に生きる」さんが御提示くださったと、
僕には感じられたのです。

今日は、周囲に翻意がわかってもらえないことで、
発達障害者が誤解されるところの、
当事者さん側の思考の特長について、
もう一歩掘り下げて記事にしてみました。

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