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昨日は発達障害を共に考える会の日でした。テーマありの会で 「 発達障害のココロの不思議 ~支える側に起こる葛藤」という内容でした。終えてみての感想ですが、ある意味、ぼくが「発達障害を共に考える会」をやりたいと思い始めた頃の動機が、まさに実現して参加者皆さんの思いが何かひとつの方向へ昇華したような、そんなワークとなったように思いました。今日はその様子からです。

まずは、僕のスピーチから始まった会です。
その内容はというと、
発達障害のひとつの大きな問題である、
家族や教職員などの支援者との関係の悪さです。

発達障害障害というのは、周囲の理解あるかかわりで、
本人が無理なく暮らせるようになることが理想な訳ですが、
当事者さんと支援者間で、ことごとく感情のもつれが起こり、
互いに相手に批判的な思いを抱えています

ある程度、障害受容も出来て、勉強もしてきて、
互いに理解しわかりあいたいと思ってすら、
やはり感情的なことが起こってしまうという現実
です。

ぼくは、グループワークなどで、
こうした当事者さんや親御さん、
支援者さんの嘆きを聞くにつれ、
最初は「なぜこれだけ、至る所で揉め事が起こるのだろう?
と不思議に思ったのですが、
やがて「こんなに、あちこちで揉めてしまうなら、
何かそこに、障害特性を前提とした”仕掛け”があるに違いない

と思うようになったのです。
そしてそれを何とか見つけてやろうと思ったのです。

そして、その答えのひとつがだんだんと見えてきました。
見つかると驚くような答えでした。
それは、”定型発達者が持ち合わせる特性”でした。

昨日はそんなところをお話しさせていただきました。
そして、両者に横たわる”認知のミゾ 感情のカベ”をどうすれば乗り越えていけるのか、そこをグループワークで皆さんで考えて見ませんかと投げかけました。

実際にグループワークに入ると、
皆さんからあふれるような思いの発言が始まりました。

普段は、あまりそこでやり交わされた内容を、
僕はここに書かないのですが、
今回は個人特定のないところで、
すこしやり取りを書かせていただきたいと思います。

親として、かつて障害のことがわからずに、
子供が起こす失敗や問題行動を叱り続けた結果、
親子関係にひびが入り、
取り戻しようのないような今があるというお話。
今お子さんは、親から何かを言われると、
食って掛からんばかりに責めてくるという現実。
でも、学校の履修手続きや提出物の期限などで
失敗を恐れるあまり、放っても置けないという親の思い。

或いは、当事者さんの側から、
自分にも思春期にそんな長い時期があったが、
ある時から、親への感謝の思いがわいてきたというお話。
でもその始まりは、「親の愛を確かに実感できたこと」
であったという事実を伝えてくださいました。
「愛されていると実感できなくては、
感謝の思いもわいてこなかった」という切実な言葉です。
そこまでに長い時間がかかり、
中々実感できにくいところに、
自分の障害特性があったとおっしゃって居ました。

或いは、ほかの当事者さんからの、
今も親からされることがつらいという訴え。

別の親御さんからは、
すっかり精神混乱してしまっているお子さんの要求に、
どこまで応えたらいいのかという疑問の声もありました。
毎日、何杯もコーヒーを飲みたがるそうで、
その度に、「お母さん入れて」といって来るというのです。
「健康にも飲みすぎはよくないし、
 こんなことを毎日していていいのかなぁと思ってしまいます」と。

すると、ある当事者さんからは、
「そのお願いが、お子さんにとって、
 唯一の大切であり好きなことなのですから、
 それだけを求めてくるなら、
 応えてあげてはいかがでしょう」
というお返事がありました

また親子でいらして、親御さんはこどもの気持ちをわかってやれずに申し訳ないという気持ちを語られ、お子さんは確かにそれは辛かったけれど、当事者の側も親のせいばかりにするだけでなく、自分の問題は自分で向き合って改善していかなければいけないと思えるようになったと語られ、互いに目を合わせ手を握り合ってらっしゃる姿もありましたました


そんなみなさんの数々のやり取りの中で、
ひとつの思いが表れた気がしました。

相手が判ってくれていないと気づいたときには、
 そこを説明して話し合って、事態を変えてくしかないんだ

というシンプルな事実です。

また、自分の基準に捉われたり、勝手に置き換えたりしないで、
相手の思いをそのままに受け取っていくという視点で、
相手と関わっていく
というやり方です。 

その後も沢山の思いが交わされましたが、
ぼくは最後にひとつの思いがわいてきて、
言葉にしてワークを締めさせていただきました。
ミゾがあれば、両者が少しずつ歩み寄ればいいと思いませんか。
 カベがあるなら、時々覗き込んでみればいいと思いませんか。
 そんな毎日の先に、何かが少しずつ変わっていくと、
 僕はそれだけは信じたいと思います
」と。

全ての問題は、相手を自分基準に
勝手に置き換えていることが起こしていて、
その解決には、相手の思いに考えをめぐらせ、
本当に感じているところを知ろうと努め、
その先において、互いによく話し合い、
受け入れるものと、改めるべきものを決めていくこと。

そんなところに、この障害の
”認知のミゾと感情のカベ”を超える方策があるように、
改めて感じた一日でした。

今回はお寒い中、沢山の方に参加していただきありがとうございました。
今日に至って思うところですが、
急遽、2月に土曜開催の発達障害を共に考える会を
やりたいとおもっています。

また近いうちに告知をしますので、
特に今回いらした方々は、ぜひ、ご参加くださいね。
また、今回こられなかった方も、
ぜひいらしてくださいね。

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発達障害者支援団体こころぴあビレッジ 行事ご予約はこちらから】
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発達障害者支援団体こころぴあビレッジ 行事のご案内】
家族限定グループワーク
高機能広汎性発達障害のご家族(親族含む)が
ご参加いただけるグループカウンセリングです。
日常を離れ、ゆったりと過ごす時間の中で、
同じ境遇を持つ人たちの中で、
悩みを語ったり、思いを話したり、
分からないことを聞いてみたり。
互いの経験を交換し合う中で、
問題を一つ一つほどいていく・・・。
そんなグループを目指して、開催しています。
2012.02.15(金)10:00~14:00
大阪市内の貸し会議室で開催
定員10名(要予約)


発達障害を共に考える会
高機能広汎性発達障害の当事者・家族・支援者の
いずれもがご参加いただけます。
共に互いの話に耳を傾け、思いを感じ、
理解を深めていくためのワークです。
「テーマ」を定めてスピーチ付きのワークと、
「ノンテーマフリートーク」のグループカウンセリングのみと、
2通りのワークで開催しています。

2013.01.26(土)13:10~17:00 開場13:00
大阪市内にて
定員25名(要予約)
思いを語り、聴き、感じるワーク。
気付きの時間をお楽しみください!