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カウンセリングの勉強の中で「自己一致」という用語が出てきます。自己一致していると、自らに矛盾が少なく精神的に安定していられるのだそうです。反対語は「自己不一致」となりますね。この言葉は単純なようで、非常に解釈の難しいし、実践するのも容易ではないのですが、今日は言葉通りの意味で解釈した上で、発達障害にみられる三つの自己不一致について記事にしてみたいと思います。

まず最初は、
自らの感情をつかみにくい
もしくは、把握しきれないという自己不一致です。

発達障害があると、感情に時差がある人もいるようです。
例えば、誰かに何かを依頼されたとして、
その瞬間に、自らが嫌なのかそうでないのか、
とっさに把握しきれずに、なんとなく了解したとします。
でも、しばらくしてから「嫌だ」という感情が押し寄せてきて、
何かすごく損をした気になるし、
とっさに了解してしまった自分にも嫌気がさしたりするといいます。

また場合によっては、何年も経ってから、
感情が押し寄せてくるようなことも起こるそうです。
発達障害者の記憶は、
動画を録画するように鮮明だといいますが、
それが本人の予期しないところで、
生々しく思い出されたりするというのです。
発達障害者特有のフラッシュバックですね。

自分の感情の実感にも、時差が伴うことがある
自分の感情ですら、時に見えないというのは、
定型発達者にはない生きづらさをもたらすようです

(定型発達者でも、潜在意識などというように、
 自らの感情を無意識に押し込めて、
 それに気付かないことは有りますが、
 その現象とは、全く違うようなのです。
 無意識に押し込めるのではなく、
 実感すること自体に、
 実際に時間がかかってしまうといいます。)

次の
把握している感情と行動がリンクしない
という自己不一致です。

これはリンクしていないというよりも、
感じている感情を、
周囲にアピールする必要性を感じていない

もしくは、
アピールする意味を
理解できていない
ようなときに、起こってしまうようです。

当事者さんは「昨晩、あれだけけんかをしたのに、
もしくは、あれだけ起こられたのに、
翌朝にはケロッとしている」などと、
相手を驚かせてしまうことがあるようです。

これは本人は「もう怒っていない」とか、
「反省していない」わけではなく、
その気持ちを持っているのですが、
態度に出てこないために、
相手を余計に怒らせてしまったりする訳です。

定型発達者なら、場の状況を判断して、
怒っていなくても、反省していなくても、
むしろ、その場は、怒りや反省の態度を、
相手に判るように示してみる
ものです。
定型発達者側に、こうした行動特性があり、
発達障害者には、他者の目を意識することに弱さがある

かたや、感じている以上にアピールし、
かたや、感じていてもアピールしないわけですから、
その差は歴然
となります。

発達障害者が誤解されるのには、
こんな自己不一致も有るとぼくは感じています。

さて、最後は、
行動による身体的な状況が把握できない
という自己不一致です。
いわゆる、疲れ知らずというやつです。
こういうと良いことのように感じられますが、
言い換えると過剰適応となってしまいます。

何かに没頭するあまり、疲れを忘れて、
やりすぎてしまいます。
気付いたときには、倒れてしまうといった行動は、
発達障害のカラダと脳の認知の不一致
いえるのではないでしょうか。

このように、
感情やカラダの状況と、
脳が現実に把握している自分の差が激しいと、
自分自身の理解や把握のところで、
混乱や不安を招きそうに思います

当事者さんとお付き合いしていると、
何かの拍子に、混沌としたような雰囲気を
漂わせる方がいらっしゃいます。
そんなときは、
何らかの自己不一致による混乱が、
起こっているのではないか
と僕は思っています。

また、当事者さんが社会や接する人から誤解を受けるのには、
こうした自己不一致が原因になっている事も、
多々あるのではないかと、僕は感じています。


でも、
当事者さん自身が、
自分にはそんな特性があるとわかることで、
自己不一致していない状況の自分に、
自己一致できるのではないかと
、僕は感じて居ます。
ずれてしまうのは特性ですから、致し方ありません。
しかし、
そのズレに自覚や自己理解があれば、
ズレた状況に混乱する事も、
少しはましになるのではないか
と、感じます。

実際、自己理解の進んだ当事者さんは、
混乱の予兆を自分で察知し、
静かに、その状況が過ぎ去るのを、
じっと待つような行動を見受けます。
或いは、自らの感情や考えをまとめるために、
相手にも「数日待ってくださいね」と断った上で、
じっくりと租借してから返答してくる方もいます。

やはり、自分を理解して、対処法を身につけると、
ずいぶん違うようです。

今日は発達障害者の三つの自己不一致について記事にしてみました。

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