発達障害部門 第2位
特別支援教育部門 第6位
今日はある当事者さんのご家族についてのお話です。発達障害の当事者さんが、問題行動を起こすので、家族みんなで注意していたそうなのですが、あるとき気付いて、注意を控えたところ、問題行動も少なくなってきたという、不思議なお話です。
さてもう少し詳しくお話をすると、
問題行動を起こしていたのは、年配のお父さんです。
そして、その息子さんである僕の知人も、当事者さんです。
お父さんは、衝動性があり、また思ったことをつい口にしてしまう性質がありました。家族に対しても容赦ないので、みんなつい不満を口にすることが多かったそうです。でも、そんな関係が続いている内は、お父さんの障害特性の悪い面が減ることはなく、家族で不愉快な関係が続いたといいます。
そして、この息子さんはある時、
お父さんにも発達障害がある事に気付いたそうです。
これまで、ただ腹が立っていただけの行動が、
障害特性ではないかと思いついたといいます。
で、思うところがあって、お母さんと話し合い、
「一度、悪い面を指摘するのをやめてみよう」
ということになったそうです。
そうしたところ、しばらくしてお父さんの
問題行動が減ってきたといいます。
これまでなら、口にしていた家族への厳しい言葉も、
言いかかっても、自ら自重するようになったというのです。
最初、このお話を聞いて、
不思議なこともあるものだと思ったのですが、
息子さんの説明を聞いて、合点がいきました。
恐らくお父さんは、家族から責められることで、
余計に、心をかたくなにし、
家族への信頼心を落としていたのではないかというのです。
それが、皆が自分を責めなくなると、
自分自身も、自分の衝動性を自覚できるようになり、
もし、いやな言葉を言いかかっても、
自ら、やめることが出来るようになったのだというのです。
「周囲は、自分を信頼してくれないのだ」という思いが、
特性の悪い面をより際立たせていたのかもしれませんね。
これもまた、精神安定が特性を強くもし、
マイルドにもするという、ひとつの例なのかもしれません。
北風と太陽のようなお話ですが、
障害特性の性質がこうした行動を生み出すのでしょうね。
責めるばかりが問題解決ではないというお話しでした。
【告知です!】
日頃の生活を離れ、ゆったりと過ごすお時間はいかがでしょうか
同じ境遇を持つもの同士、悩みを語ったり、
判らないことを聞いてみたり、
互いの経験を交換し合って、問題をひとつひとつほどいていく・・・・
そんなグループを目指して、開催しています。
【参加ご予約はこちらから】
http://cocopv.jpn.org/yoyaku.html
2011.10.14(金) 10:00~14:00
大阪市北区・中央区の貸し会議室にて開催!
少人数(10人)制 要予約
発達障害を共に考える会のご案内
当事者・家族・支援者のいずれもが参加出来て、
共に互いの思いを感じ、理解を深める為のワークです。
2011.9.19(月曜・祝) 13:30~17:45(開場13:15)
テーマ「発達障害の誤診問題と精神科薬との付き合い方」
定員30名(要予約)
40代の男性当事者さんをお迎えして開催します。
発達障害の確定診断を受けるまでに
17年を要したと言う苦悩と混沌の日々。
その後、セカンドオピニオンの医師の指導の下、
自分にあった精神科薬の種類・量を
模索する日々を過ごし、数年を掛けて、
その組み合わせを見つけるまでの日々。
そんな貴重なお話を語っていただきます。
フェルデンクライス・ボディーワーク教室のご案内
ゆったりとした時間の中で、
ココロとからだの調和を取り戻していく教室です。
無理な姿勢や激しい運動は一切ないので、
お気軽にご参加いただけます。
2011.09.15(木) 18:30~20:30
2011.10.04(火) 18:30~20:30
2011.10.21(金) 18:30~20:30
大阪市北区・中央区の貸し会議室にて開催!
少人数(6~8人)制 要予約