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発達障害部門 第4位


発達障害のある子を抱えると、母親は育てづらいと感じることが少なくないそうです。共感的な反応の乏しさや激しい多動傾向から、子育ての大変さばかりが先にたち、心が満たされることもなく苦しむ姿がそこにあるようです。今日はそんなお話です。


【人が持つ、生まれながらの愛着行動】
一般的に、子どもが1歳になるよりもずっと前から、あかちゃんは母親に愛着行動を示すそうです。目が合えば、じっと母親を見つめ返しますし、やがて、笑顔も見られます。乳幼児期の子育ては、母親に大変な苦労を強いるわけですが、それに見合うだけの子どもからのお返しなのかもしれませんね。人は、本能的に母親に親和性を示すことが出来るし、それにより一層可愛がってもらえるように、遺伝子的にプログラムされているのかもしれませんね。


ところが、発達障害があると、

こうした母親への愛着行動に乏しいことが知られています。

対人関係に問題を抱えることが知られているこの障害ですが、

生まれてから、最初に関わる母親との間ですら、

すでに、障害特性が影を落とすのですね。

本来、人が生まれながらに持っている、

こうした自分以外の人への親和性が、

最初から失われてしまっているのも、

この障害のひとつの特徴なのかもしれませんね。


そして、こうした特性は、母親の心に深い傷を残すことがあります

そうでなくとも、乳幼児のお世話は大変なのに、

母子の間に、愛着行動が薄いことで母親の心は満たされず、

悲しい気持ちに打ちのめされてしまうようなのです。


外出が出来る月齢になると、周囲の母子と、

自分たちの違いも気になり始めます。

夫や、親たちに相談しても、

「もっと構ってあげたら」などといわれてしまうことも多く、

余計に、心に開いた穴は広がるばかりです。


お母さん方が、最初に「育てにくい」と感じる瞬間なのかもしれません。

「自分の子育てに問題があるのだろうか?」という不安を感じながら、

うまくいかない子育てに苦悩しながら、

そして、周囲の理解がないばかりか、時には非難の視線を浴びながら、

母親の心には、澱のようなものが積もりあがっていくようなのです。


【目を離す余裕もない多動期のつらさ】

そして、発達障害があると、1歳前後になり、ひとりで歩けるようになるころには、激しい多動傾向を現す子もいます。多動というと、ADHD(注意欠陥他動)を思い浮かべる方も多いでしょうが、これとは少し違っていて、発達障害に起因する独特の多動傾向があるようなのです。


発達障害に起因する多動は、

彼らの独特な認知パターンにも原因があるようです。

ですので、非常に注意散漫であり、また注意限定的というか、

気が散りやすい上に、本人が視点に捉えたものに、

一直線に飛んでいくような、独特の動きが見られるようです。

そして、次々と視点を移しては、あちこち動き回ったりします。
母親は、まさに目を離す余裕もなく、子どもの後を、

一日中追いかける日々を送ることになるようなのです。


生後半年ごろまでのおとなしい姿は、

一体どこへいったかと思うくらいに、自己主張が出てきたりして、

子どもに翻弄されることが少なくないのです。


こうした多動傾向は、学童期まで続くこともあり、

母親をどんどん疲弊させていきます。

発達障害の子を持つ母親に、

うつ病が多いことも良く知られるところですが、

心が満たされないままに、

こうした過酷な子育てを要求されるからかもしれません


【コミュニケーションの問題が顕在化し始める幼児期】

4~6歳になると、子どもには別のコミュニケーションの問題が出てきます。

幼稚園や保育所などで、周囲のことうまく関われない子が居るのです。

先生がする本読みを、おとなしく聞いていることが出来なかったり、

教室に居ることが出来ずに、一人で飛び出してしまったり。


心無い人からは「一体、どんな子育てをしているの?」

という視線が飛んでくることもあるようです。


親切に思っている人でも、

「もっと心を育てるこそだてを心がけましょう」

などと、アドバイスをしてしまうケースもあります。

知らずに、ひどく母親を傷つけてしまうわけです。


本来、母親には原因がなく、

障害特性が起こしていることであっても、

日本では、この年齢の子達に

確定診断を下す手法が確立されていませんので、

すべては、母親の子育てに原因があるようにいわれてしまうのです。


手がかかり、目を離す余裕もなく、

心底疲れ果てているのに、

誰からも理解されることなく、

子育てのやり方が悪いとまで言われたら、

もう、お母さん方には、逃げ場がありません


そのとき、母親には、

「育てづらい」という言葉が、こころに刺さってきます。

しかし、その言葉は、お母さんの胸に、

複雑な葛藤も起こさせます。

自分の子を「育てづらい」と感じることに、

強い抵抗感・違和感もあるようなのです。

女性としての本能の部分に、葛藤の起こすのでしょうね。


発達障害児の子育てには、

そんな複雑な感情がよぎるようなのです


【少し、こんなことも知ってみたとしたら・・・】

最近でこそ、こうしたことは少なくなりつつあるのかもしれませんが、

かつては、こんなことが日本中で起こっていたのだと思います。


昨日、当事者さん自身やその兄弟、

そして夫の感情までも、すべてを受け止めて、

行き場・逃げ場のない母親の状況について記事にしました。

そのお母さん方には、発達障害児の幼児期に、

こんな過酷な状況もあったのだということを、

今日は記事にしてみました。


当事者さんご自身は、

自分の幼児期のことなど知る由もないのですが、

多かれ少なかれこんなことがあったのかもと、

思っていただけたらと、今日の記事にしてみました。


発達障害の思春期と家族には、

またこれとは別の複雑な感情のもつれがやってきます。

しかし、それよりずっと前の、幼児期において、

母親はこんな環境を通り抜けてきているのを知ることも、

何かが心に響くことになるかもしれません。


こうしたことは、何も当事者さんが悪いわけではありません。

この障害が世間に知られていず、

適切なかかわりで、お母さんを支えられない世間が悪いのです。

ただ、お母さんは、そんな暮らしを過ごしながら、

あなたを育ててきたのかもしれないと、書いてみたくなりました。

今日は、そんなところを記事にしてみました。


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