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さて、今日は想像性の困難シリーズの5回目です。今日は、第2回目で取り上げた、会話における間の意味について、当事者さんが、妙な間を恐れる余り、とっさに思いつきで反応してしまうために陥る罠(つらさ)をテーマにお話します。


さて、第2回で、会話における間は、

定型側にいろいろな想像を膨らませると書きました。

そして、当事者さんにとっても、

最初は、あまり意識せずにいたかもしれない「妙な間」ですが、

それが対人関係のトラブルの元になっていると、何となく感じ始め、

成人するころには、この間を避けることが、

逆にある種の条件反射的になってしまって、

かえって、本人にとっては、しんどい社会適応、

になっているケースがあるようです。


一種の過剰適応ですね。

過剰適応は、適応できていないことよりも、

余程、当事者さんにとって、しんどさ・つらさの原因となるので、

気をつけておく必要があると、ぼくは考えます。


要は、会話の妙な間で失敗した体験を積むと、

「間があかないように・・」ということばかりに意識がいき、

そうでなくとも、思考の瞬時判断に苦手を持つ当事者さんが、

思考もまとまっていないのに、ドンドン反応や返答だけをしてしまって、

結局、自分が窮地に陥ることがあるそうです。


ある当事者さんからのメールではこう触れられています。


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私の場合、まずはとにかく返答をしてしようとしてしまうんです。

決断が全然できていない段階でも!

とにかく“間”を空けるといけない!ってな思い込みに縛られて、

相手が気を悪くしないようにと、調子の良いい返事を、

脊髄反射的にしようとしてしまう。


だから、あとで「しまったなぁ」と後悔したり、

あとで返事をくつがえしてしまって、

余計に気まずくなったり……てことも珍しくあ りません。


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これも、想像性をフルに発揮する定型との関わりを続けているうちに、

本来はない想像性や、即時対応の能力を、

あたかもあるように振舞わざるを得ないところで、

当事者さんは、無理をなさって、生活しているのだろうと考えます。

そこには、それくらいにやらないと、

何か社会からおいていかれるような焦燥感が、

きっと当事者さん達には、あるのではないかと想像します。


過剰適応のつらさも、当事者さんから、

良くお聞きするところです。

当事者さんにとって、

「なんだか、今の自分のままじゃ、いけない気がする」

・・・・というのは、一番つらい事のように考えます。

また、生きづらさにも直結するところだと思うのです。


「そんなに、むりをしなくていいよ」・・・などと、

妙な慰めを言ったところで、

定型ですら、付いていくのに、

やっとであるような社会スピードというのは、

当事者さんには、どうしようもない難敵なのでしょうね。


かつてのように、当事者さんが等身大で暮らせていた社会。

そんな社会への回帰って、どうやったら出来るのでしょうね。

どうにも解がみつからないお話となってしまいました。



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