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「発達障害」部門 第2位獲得
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これから、「発達障害 親子にまつわる諸問題」について取り上げてみたいと思っています。まず、最初のテーマは障害受容についてのお話です。その1回目は、子どもが成人したのち、子の方が先に発達障害に気づいた時に、親の方が障害受認が出来ず、否認し続けるケースについて、考えてみたいと思います。
さて、当事者の方と話しをして、親御さんについてよく聞くのが「親が、自分の障害を受け入れてくれない」ということです。多くの当事者さんは、このことで悩んだり困ったり、時には親子断絶の様なことになっているようです。否認してしまうことについては、ぼくも親の一人なので、その気持ちも分からないでもありません。実は、ぼくも長い間、息子の障害を否認しつづけていた時期があったのです。そのことで、随分と妻にはつらい思いをさせてしまいました。申し訳なく思っているのです。
実際、親には親で、複雑な思いがあります。
例えば、「子どもの障害に、自分が何か原因したのではないか?」と思ったりします。
それは、後天的な何か・・・例えば、妊娠中や出産直後の赤ちゃんの時期に、子どもに何か悪影響となる事(例えば、喫煙・飲酒・服薬・事故など)をしてしまったのではないかと言う、後ろめたさや後悔の念ですね。現在の医学では、発達障害は先天性の脳の機能障害であるといわれていますので、後天的要素の入り込む余地はないのですが、まだ知識の浅い親ですと、このような思いに駆られて、思わず、否認してしまう事もあるようです。
また、先天的な障害との知識があっても、「自分に障害の遺伝因子があったのか?」とか「ひょっとして、自分も同じ障害をもっているのではないか?」などと思いが入り乱れる事もあります。いずれにせよ、子どもに対する後ろめたさの様な思いから、否認にいたるようです。
他に、目に見えない障害なだけに「なぜ、あえて障害というレッテルが必要なのか?」と思い悩むケースもあります。それなりに子育てに自負があったりすると、「そんなレッテルなどなくとも、親や周囲のかかわり方次第で、うまく成長していけるのだから、障害なとど呼ばないで欲しい」と思ってしまうのです。こういう方は、「病院に連れて行くなんて、それ自体が差別だ」などと、複雑な心境から独特の言い方をされますので、言われるほうは大変傷付くことになります。親子や夫婦間、あるいは親族間のトラブルに発展しやすいケースといえます。
ぼくの障害否認は、これがかなりの比率を占めていました。ぼくはなんとなく、息子の特性に親和性を感じるところがあったのか、障害に対する知識がなくとも、自然と息子とうまくやっていけるところがありました。それで、このようなある種の(今にして思えば、)思い上がりにも近いような感情を持ってしまっていたのです。当時は、「診断など無くても、この子は伸ばしていける」などと、誤った判断に固執していたので、妻に苦労を掛けてしまいました。
また、子どもが成人の場合、「子どもが障害を言い訳にするのではないか?」と否認するケースもあります。不登校や引きこもりになっている場合に、親がこうした感情を抱くことは多いようです。
ぼくは、思います。
障害否認もまた、親の愛情であると。
子のことを思えばこそ、してしまう否認もあると。
しかし、今は、それが、障害を持つ子どもにとって、
とてつもなくツライことである・・・という現実に、
いつまでも目を背けることが、良いとは思わなくなりました。
というのも、当事者側の訴えとして、
「親に否認されてツライ」という話を、
余りにも多くの当事者の方々からお聞きするからです。
また、同様に、障害受認を終えた親御さん達からも、
「もっと早くに気づいてあげられれば、せめて思春期になる前であれば」とか
「もっと早く受け入れてあげれば良かった。
これほど子どもが苦しんでいるのも、自分のせいだ」
・・・などと、お聞きするからです。
発達障害の当事者にとってみれば、
感覚過敏や対人関係・コミュニケーションの問題などで、
日常、暮らしていくだけでも、抱え続けている困難さがあります。
それは、誰になんと言われようとも、そこに存在する困難さです。
しかし、当事者本人は、生まれたときから、自分がそうであるが為に、
皆同じなのだろうと思っていたりして、
自分の障害に気づかずに来てしまうことも多く、
それが二次障害のおおきな原因となっている現実があります。
次なる一歩の始まりになるはずです。
しかし、そこで、確かに存在する「障害」の現実を、親に否定されたら・・・・。
これ程ツライ事はないのだろうと、考えます。
否認するのも親心ですが、
そこを乗り越えて、受容するのもまた親心だと考えます。
一歩進み始めた子どもさんの気持ちに、
沿ってあげていただきたいなぁと感じます。
自分の心の葛藤より、
子どもさんの気持ちの負担を考えてあげていただきたいと感じます。
受け入れることで、次のあらたなステップはやってきます。
ぼくの場合も、間違いなく、そうでした。
それは決して、恐れるようなことではありませんでした。
なぜなら、この障害は、きっとうまくやっていく方法があるものだからです。
少なくとも、今ぼくは、そう確信しています。
そのように、息子と共に歩んでいきたいと思っているのです。
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