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「自閉症育児」部門 第7位獲得記事!
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発達障害の思春期は、難しい時期になるそうです。いわゆる社会常識や非言語的な事での制約が出てくるからでしょう。そんな思春期を控えて、事前に考えておいたほうが良い・・・というようなお話をしたいと思います。
以前にも書きましたが、10歳ごろ発達障害児は、ゴールデン期間とも言える時期を迎えます。この時期に認知の能力が大幅に上がる子が多いからです。また、それまでの幼い心から、思春期を向かえた自我の芽生えも、定型の子よりも遅いながらもやってくるようです。
一方、周囲の定型の子は、前思春期に入り、多動も収まり、複雑なコミュニケーションをし始めるようです。この時期に、「自分は何か違う!」と感じ始める発達障害児も少なくないようです。
さて、多くの発達障害児には「こだわり」があります。個人差もあるのですが、思春期を控えて、この「こだわり」対策が必要と言うお話を聞いた事があります。花園大学の橋本教授の講演会でした。ここで、著書の「発達障害と思春期・青年期 生きにくさへの理解と支援 :明石書籍」から、引用したいと思います。
定型発達は、年齢と共に、周囲から求められるものを、自然に感じながら育ちます。何か社会から求められる「枠」の様なものがあり、それが年々大きくなっていきます。そして、自然とその大きさに、自分を合わせながら、育っていくそうです。
しかし発達障害児では、この器の大きさを中々うまくつかめないことがあるそうです。その結果、求められる器よりも幼い時代の小さな枠に、大きくなった自分のまま入っていたり、逆に、求められる枠より、大きすぎる自分になったりしてしまうようです。橋本先生は前者を「反復固着型」、後者を「自己肥大型」と名付けてらっしゃいます。
小学校6年生の発達障害児は、いつも先生からほめられる事が嬉しくて、模範生だったそうです。その女性担任教師は、ハグをしてほめてくれたそうです。そして、卒業して中学校に入った時、とても不満を感じ始めたそうです。というのも、中学校では別の女性担任が付いたそうだのですが、いくら良い事をしてもハグをしてくれないからです。ハグがこだわりになってしまったんですね。そして、とうとうその担任教師に抱きついてしまい、問題になってしまったそうです。本人にはまったく悪意はなくとも、幼い「こだわり」が原因で、社会常識から逸脱してしまったわけです。
これは、「もう中学生になったなら、女性と抱き合うことは出来ない」という常識の枠の大きさを感じ取れず、まだ小学生の幼い自分のままでこだわりを貫いた結果]だというのです。
橋本先生は、こうしたことを踏まえて、思春期を控えて親として考えておかなければいけないことを、おっしゃっていました。
それは・・・
支援者は、ある程度先を見通して、思春期の子どもにとって、問題行動を起こしかねない習慣は、少し前の年齢から、その子に根付いてしまわないように、配慮をすることが大切である・・・と。
特にこだわり行動の強いタイプの子には、必要なことなのでしょう。
思春期の発達障害には、いろいろな難しい問題を乗り越えていくことが必要となるようです。うちの子はまだ8歳です。もう少しでやってくるような・・・でも、息子の様子を見ていると、とても幼く、まだまだ先の様な気もします。子どもにとっても複雑な気持ちでしょうが、親御さんもいろいろな気持ちを抱くのでしょうね。
子どもの成長からくる事なので、どこかで嬉しいような気持ちいもなれるものなのでしょうか?
今のぼくには、まだ想像の域を出ませんね。
ぼくにとってもまだ未知の領域なのですが、色々な方のお話を聞いて、こうして心構えを徐々にしていっているところです。また、機会を見てそんなお話もしていきたいと思います。
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発達障害の思春期の課題について、
非常に判りやすく解説していただいています。
この先生は、元々裁判所の調査官をしてらっしゃったので、
少年犯罪にも非常に詳しい先生です。
そこで、発達障害の事件にも携われた経験を生かして、
支援をなさっているそうです。
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発達障害と思春期・青年期 生きにくさへの理解と支援