見慣れない化粧。ヒールにロングのワンピース。
本が好き。妹が好き。
にきび。ぱっつん。
相変わらず顔が小さくて、綺麗な声。
そこから発せられる言葉も、相変わらず遠慮だらけだった。
久しぶりだし、当時もそんなに仲良かったわけでもないから
変わってないといえばそうなんだけど、踏み込むべき場所でさえも何も聞いてこない。
何度でも自虐するなら質疑応答。
違ったところは、目を見て話してくれたこと。
時々食いついた話も自分の不甲斐なさが露呈して膨らまず
自分の話を聞いて笑ってくれる姿を見て少し寂しかった。
とりあえず会えたことは嬉しかったし
思い切って当時の気持ちなんかも聞いてみたけど
「一番話す機会が多かったから」という理由を聞いて
ふられた意味も理解した。
別に今更どうこうするつもりじゃなかった。
ただ、当時の自分の頑張りを認めて欲しかっただけなのかもしれない。
途切れ途切れの会話の中で
少しだけ触れた感触がなんとなく忘れられない。
たとえ次の可能性が低くても、帰り道への気遣いを純粋に喜ぶしかない。
昔よりほんの少しだけ、沈黙の時間が怖くなかった。