漢方薬をのむ回数を減らした方がいい? | 富山発 現役薬剤師がお届けするやさしい漢方・ハーブだより

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こんにちは。

漢方薬剤師のみゆきです。

私の漢方歴についてはこちら

 

 

 

春分を迎えました。

寒の戻りというか
肌寒い日もあったりして
寒暖差が大きい時期ですね。


春に向けてワクワクする気持ちも大切にしながら、
からだは冷やさないように、

温かくして過ごしていきましょう^^






さてさて、
メルマガ読者さまからご質問をいただきました。

要点をシェアしたいと思います。


「現在、桂枝加芍薬湯を朝夕食前に服用しています。

(ご自分の体調変化(体重減少)を考えると)
漢方薬の服薬を朝だけにした方がいいのかとも思うのですがどう思います?

服用し始めて9ヶ月ほどになりますが、胃腸の調子は悪くなく、前のような胃もたれや軟便が減った気がします。

それが漢方薬のおかげなのか、ビオフェルミン(整腸薬)や市販のヨーグルトの摂取や運動の継続のせいかはわからないのですが…」



まず、漢方薬に限らず一般的な薬(いわゆる西洋薬)でも、
病院を受診して処方されている薬の場合は、

「主治医に相談する」

という事が大切ですね。



なので、
主治医に相談していただくことを前提で、
私の個人的な考えをお話ししていきたいと思います。



漢方薬に限定しての話ですが、

ご自分の体調変化にあわせて
漢方薬の「のみ方や量」を調節してみるのは、
私はアリだと考えています。


もちろん、1日量を超えて過剰にのむのはダメですよ。

漢方薬といっても副作用が出ることもありますので。



漢方薬は1日2、3回のむのが基本です。

とくに気になる不調や症状がある場合は
ご自分にあった漢方をしっかりのんだ方がいいですね。


ですが、ある程度落ち着いてくると、

のんでいた方が調子がいいと1日1回で同じ漢方を続けている方、

もう大丈夫と卒業する方、

別の気になる不調にフォーカスして漢方薬を変更する方、

本当にケースバイケースです。


なにか変化を感じているということは、
もしかしたら、ご質問者さんの場合も
そういうターニングポイントなのかもしれませんね。



あと、ちょっと難しい話になりますが、

漢方薬の材料である生薬の有効成分の一部は、
腸内細菌のはたらきによって体に吸収されて
効果を発揮すると考えられています。


ということは、
食生活などを気をつけることで、
胃腸のはたらき自体もよくなりますが、

腸内細菌のバランスが整うことで
漢方の効果もアップしている可能性もあります。

どれか一つが効果があった
というわけではないのでは…と思います。



ただ、桂枝加芍薬湯は「気」や「血」のバランスを整えることで、
繰り返す便秘や下痢を改善する漢方薬です。

便通をよくする漢方と聞くと
痩せるイメージがあるかもしれませんが、

桂枝加芍薬湯で体重が減る
ということはないと個人的には思います。



主治医に相談することで、
中止もしくは別の漢方に変更となるかもしれませんね。

あと、漢方ではなく
他のサプリメントなどを見直してみてもいいかもしれません。




ちょっと話が違うかもしれませんが
漢方薬のやめどきについては、よくご質問をいただきます。

こちらのブログ記事も参考にしてくださいね!
漢方薬をやめるタイミング、いつまで飲むのを続けた方がいいですか?


お役に立てたらうれしいです。
 

 

 

 

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