ビンボーは怖くない。その7 「保 活3」
初日、やれやれやっと保育園に入れた、とほっとして薬局で仕事をしていると、保育園から電話。
「すぐ来てください、こんなお子さんは初めてです。とても預かれません!!」
びっくり仰天して自転車を飛ばして山の中の保育園へ。
山の中のなにもない広い園庭で、娘の大泣きの声が聞こえてきました。
見ると、誰もいない園庭で、空を仰いで大声で泣いているのです。
朝から泣きっぱなしだということでした。
「ここで断られては大変」と毎日付添い、一週間で慣れてきたら、それからは保育園が大好きになりました。
頭の良い子?は自分のわがままがきかない変な所に来た、と敏感に察知して早くから拒否するそうです。
おっとりした子は、1ヶ月くらいしてからぐずるそうです。
1ヶ月で、それまでの1年間くらいの成長をみせ、保育園は素晴らしい!と思いました。
しかし、保育料は高く、当時3歳児で月3万円、
私のパートの給料も3万円、差引0です。
が、社会勉強代と思いました。
専業主婦から社会に出て、仕事を始める時は、清水の舞台から飛び降りるような思いでした。
いかに家庭が温室で、社会の荒波から守られているか痛感しました。しかも“おかみさん”=神様ですから。家の中で一番威張っている存在なのが、社会から取り残されているのがよくわかりました。
「手作りの兎の毛のバッグと七五三のお祝い着 。作るのも楽しみ」