みなさま、こんばんは。
カンパイ氏です。
台風が心配でしたが、週末の競馬は何とか行われそうですね。よかったです。私はキャロットクラブの募集に向け、血統評価を進めているところです。アワブラが多くて、横の評価よりも縦の評価というか、兄姉との比較がポイントになりそうです。
さて、そんな中ですが、週末もたくさんのクラブ馬たちがデビューしてくれます。いつものように、週末デビューのクラブ馬について、私が募集時に書いた「全頭完全評価(レビュー)」の内容を振り返っていきましょう!(※青字がレビュー部分)
■土曜中京5R(芝1400メートル)
・セイルロケット
82スプリングゲイルの22
(スワーヴリチャード、キンシャサノキセキ、牡、栗、5/4、橋口慎介、2,400万円、6.0万円)
【耐調教値】A
【血統】B
【早勝値】A
【潜在能力値】C
【コスパ値】B
【総合評価】C
兄ヴァンセゾニエ(父ミッキーアイル)は5月生まれながら、募集段階で仕上がりの早さが目立ち、このレビューでも「北海道開催でのデビューを目指せそう」と書いた。残念ながら気性面の課題があり、北海道でのデビューは取りやめとなったが、今後に期待したいところ。本馬も仕上がりは早そうで、ぜひ兄が果たせなかった早期デビューを目指してほしいところだ。血統的には兄よりも距離の融通が利きそうだが、馬体の造りを見ると適性は芝短距離だと思う。四肢は丈夫そうで、しっかり鍛えていけるだろう。ただし、肝心のトモの容量は不足気味。大きな期待は掛けづらくなった。この出来であれば値段も安くは感じない。父の産駒は大活躍しているし、本馬にも期待したいところなのだが、総合的に考えると高い評価を付けるのは厳しいと思ってしまった。
■土曜中京6R(ダ1800メートル)
・クァンタムウェーブ
69クァンタムミスの22
(ナダル、Smoke Glacken、牡、芦、2/2、松永幹夫、3,600万円、9.0万円)
【耐調教値】A
【血統】B
【早勝値】A
【潜在能力値】A
【コスパ値】B
【総合評価】A
昨年のセレクトセールで、2090万円で取引された。血統的にはゴリゴリのダート馬。馬体もかなり大きく、筋肉質で、血統通りの造りになっている点は好感を抱く。細かく馬体を分析したが、四肢の角度は綺麗で、しっかり調教を積んでいけそう。後肢の緩さは解消されつつあって、踏み込みも力強い。来年夏のダートデビューでいきなり動けそうなイメージだ。トモの容量は水準をしっかり上回っており、この出来であれば、しっかり調教を積んで、かなりパワフルな馬体でデビューを迎えられるだろう。大型馬ではあるものの、動きも適度に素軽い。値段はちょっと高い気もするが、本馬の場合はそれだけ牧場の期待が高いということ、と解釈したい。ダート枠でオススメできる良駒だ。
■土曜新潟6R(ダ1800メートル)
・ジャナドリア
147ターシャズスターの22 ▲右飛節OCD除去手術
(ゴールドドリーム(Spanish Steps)、牡、鹿、04/04、3,200万円、80万円、武井亮)
【耐調教値】B
【血統】B
【早勝値】A
【潜在能力値】C
【コスパ値】C
【総合評価】C
この母はとにかく受胎率が悪く、生産者泣かせ。ただ、半兄のコンシリエーレがサウジダービーで3着に入るなど、良い産駒を出す。父はゴールドアリュールの後継として期待される馬。母とゴールドアリュールのカップリングからは活躍馬は出ていないが、ミスプロが1本加わったことで新たな面を見せて欲しい。馬体面では、まず両前肢の繫ぎが曲がっていて、不安を感じる。4月生まれにしては緩さがなく、順調であれば早期の始動を期待したいところだ。ただし、肝心のトモの容量がかなり不足していて、これからパンプアップするイメージが沸かなかった。馬体重自体はまだ大きくなりそうだが、レースの要所で踏ん張りが効かない走りになってしまいそう。この出来にしては値段が驚くほど高く、とてもオススメと言えるものではなかった。
■日曜札幌5R(芝2000メートル)
・グランカッサ
32ティンバレスの22
(オルフェーヴル、ウォーエンブレム、牝、黒鹿、2/8、加藤士津八、2,800万円、7.0万円)
【耐調教値】A
【血統】B
【早勝値】C
【潜在能力値】B
【コスパ値】B
【総合評価】B
母系にキングマンボを内包し、近年ダートで活躍馬を出す父の配合相手として、母は要所を抑えている。リアンティサージュと似通った配合だ。大物感は乏しいものの、堅実な活躍であれば十分に期待できる。馬体面を見ると、四肢の角度が綺麗で、強い調教を難なく課していけると感じた。トモの容量は水準をやや上回るものがある。値段は可も無く不可も無くだが、十分狙いが立つ馬だと思う。欠点を挙げるとすると、後肢の緩さが顕著な点。2月生まれにしては、成長は遅めだと判断する。これが牡馬であれば、じっくり成長を待ちたいところだが、牝馬ということもあって、もう少し早めから動けそうな馬を選びたいところ。決して悪い馬ではないのだが、ちゃんと稼げるかという視点で考えると、【総合評価】はBランク止まりだった。
■日曜中京5R(芝1600メートル)
・マリエンプラッツ
77ゴルトキルシェの22
(ハービンジャー(ステイゴールド)、メス、黒鹿、02/12、2,000万円、50万円、橋口慎介)
【耐調教値】B
【血統】B
【早勝値】B
【潜在能力値】B
【コスパ値】B
【総合評価】B
母は早期に引退。3番仔の本馬を産んだのは7歳時だ。血統的には少し重たい印象で、母系にもう少しスピードの要素が欲しかった。馬体はまず左前肢を巻き込むように歩くクセが気になった。後肢の曲飛が顕著で、切れ味を生み出すには支障のある造りだ。緩さは2月生まれということを考えると多少残っていて、そこまで早くから力を発揮するタイプではないだろう。一方で、トモの容量は水準を少し上回るものがある。ジャッジが難しいが、この値段であれば、コツコツ稼いでくれることを期待して検討する手もあるかもしれない。ただ、重賞に手が届くほどの活躍をするようなイメージは沸かなかった。
■日曜新潟5R(芝1800メートル)
・ファランジリング
5リングジアラームの22
(キタサンブラック(スウェプトオーヴァーボード)、メス、芦、02/02、2,400万円、60万円、手塚貴久)
【耐調教値】B
【血統】B
【早勝値】C
【潜在能力値】C
【コスパ値】C
【総合評価】C
母はこの仔を産んだ翌日に死亡。忘れ形見となった。母の分も活躍を期待したいところだが、現状では馬体面については厳しい評価をせざるを得ない。何しろ全体的に幼く、骨格がしっかりしていない。2月生まれとは思えない成長曲線で、今後のパンプアップに期待するしかない状況だ。後肢の緩さが顕著で、トモの容量もかなり不足している。幼い頃に栄養が不足していたのか、原因は不明だが、この先どう変わってくるかを様子見するべき馬だと思う。人気の厩舎で、様子見が難しいということであれば、現時点では少なくとも推せない。見送りが妥当、というのが正直なところだ。
・プリモシークエンス
2プリモシーンの22
(エピファネイア、ディープインパクト、牡、黒鹿毛、3月12日、12,000万円、240,000円、木村哲也)
【耐調教値】A
【血統】S
【早勝値】A
【潜在能力値】A
【コスパ値】B
【総合評価】S
芝マイルのG3を3勝した母の初仔。馬格もしっかりしていて、初仔とは思えない出来だ。血統はスピード豊富な母系が光り、父との相性は抜群だろう。四肢の造りは整っていて、かなり好感を抱いた。トモの容量も素晴らしく、高い素質が見て取れる。後肢の踏み込みがしっかりしていて、3月生まれにしては緩さが目立たない。これであれば、母同様に2歳戦から力を発揮してくれそうだ。かなり欠点が少ない馬という印象。問題は値段だが、大活躍を期待したくなる馬の造りを考えれば、致し方ないか。敬意を表して【総合評価】は最高値とした。出資はお金に余裕のある人に限られるだろうが、積極的に狙って損はない良駒だと思う。
以上です。日曜新潟のプリモシークエンスは最高評価のSランクを付けた馬です。どんな競馬をしてくれるのか非常に楽しみですね。馬券検討にも役立つと言われることも多くなった私のレビューです。あくまで募集時に書いたものですから、その後の変化によってはCランクの馬が新馬勝ちすることもあります。そこも含めて、楽しく読んでいただければ幸いです。
それでは、とにかく今週もどの人馬も無事に。みなさまご武運を!またブログを書きますね。
カンパイ氏