【新馬戦】週末デビュー馬の募集時評価は? | カンパイ氏の一口馬主ライフ

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ライター。一口馬主ライフを楽しむため、2020年からブログ開設。これまで、クラブ誌や有名競馬ブログにも寄稿してきた。独自の分析方法を確立し、毎年主要クラブの募集馬を分析している。

みなさま、こんばんは。

カンパイ氏です。

 

 今週も金曜日まで来ました。レビューの作成作業は、今週末が個人的に一番キツイ時です。気分転換にこうしてブログを書いています。

 

 いつものように、今週末デビューする主なクラブ馬について、私が募集時に書いた「全頭完全評価(レビュー)」の内容を振り返っていきます!(※青字がレビュー部分)

 

■土曜京都5R(芝1600メートル)

・マーウォルス

183ウェイクミーアップの22

(アドマイヤマーズ(ロックオブジブラルタル)、牡、栗、03/31、3,000万円、75万円、茶木太樹)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】C

【コスパ値】C

【総合評価】C

 母系はかなり日本向きのスピード血統で、いつ活躍馬を出すかと楽しみにしているが、どうも仔にその特性を伝えない。本馬も血統的には走っておかしくないのだが・・・。馬体面を見ると、右前肢の外向を割り引く。血統からすると仕上がりは早そうだが、後肢の緩さはまだまだ残っている。しばらく時間をかけて仕上げた方が良さそうだ。トモの容量は小さく、今後劇的にパンプアップしそうな感じもなかった。馬体のバランスは整っているので、仕上がり自体は早めだろうが、前述の通り力を発揮するまでには時間がかかる。デビュー直後は、取りこぼしが多くなるようなイメージだ。

 

・カルドウェル

83プロキシマの22

(スワーヴリチャード(ステイゴールド)、メス、栗、02/17、2,000万円、50万円、中村直也)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】C

【潜在能力値】C

【コスパ値】B

【総合評価】B

母は現役時代、割と話題になった人気馬だった。本馬は2番仔となる。血統的には母系に欧州色が強く、少し重たい印象になってしまった。馬体面では、まず四肢の美しさが目立つ。前肢の整い方は非常にポイントが高い。ただ、後肢の踏み込みが左右でアンバランスで、緩さもあって、ちょっと仕上げには時間がかかりそうだ。トモの容量も足りない。馬体がこれから一気にパンプアップするようなイメージはできず、このままでは勝負どころでの加速が追いつかないような競馬を繰り返してしまいそう。値段は安く、馬体の出来さえ良ければ、と思うのだが、現時点ではオススメできるポイントに乏しいというのが正直なところだ。

 

■土曜東京5R(芝1600メートル)

・グラフレナート

3ヴィルデローゼの22

(キズナ、エンパイアメーカー、牡、黒鹿、3/25、宮田敬介、5,000万円、12.5万円)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【コスパ値】B

【総合評価】B

 初仔。ルヴァンスレーヴ、ドゥラメンテが留まらずに父とのカップリングとなったが、結果オーライ。父の成功配合とも合致し、非常にバランスの良い血統表に仕上がっている。馬体を見てみると、右前肢の外向を割り引く。馬体はまだまだ大きくなりそうで、脚元への負担が心配になった。一方、後肢の踏み込みはしっかりしていて、3月生まれではあるものの、仕上がりは比較的早いタイプだと推察する。トラブルなく進めば、早い時期から力を発揮してくれそうだ。トモの容量は標準で、大活躍までを期待するのは厳しいと感じる。その割には値段が高いので、【コスパ値】は厳しく付けた。一発大物というよりも、中距離戦線で芝ダート問わずにコツコツと稼いでくれれば成功、という馬だと思う。

 

・ヴィーデ

17ピアノボレロの22

(ルヴァンスレーヴ(ダンスインザダーク)、牡、鹿、02/18、2,400万円、60万円、戸田博文)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】C

【潜在能力値】C

【コスパ値】C

【総合評価】C

 母はどうも産駒にスピード能力を伝えない。本来はスピードのある母系なのだが、ダンスインザダークの血が差し障っている印象。本馬は馬体面では筋肉質で見栄えがするが、細かく見ると瑕疵が目立つ。まず左前肢の外向が気になった。脚元には気を遣いそうだ。2月生まれにしては緩さが顕著で、成長は遅め。仕上がりには時間を要するだろう。私が重視しているトモの容量も不足気味だ。ダート路線を狙うことになるだろうが、馬力という意味では足りない印象で、今後の変わり身に期待する。牡馬にしては抑えられた価格ではあるが、現状の出来を見ると、推せる要素に乏しいと感じた。

 

■日曜函館5R(芝1200メートル)

・リンゲルブルーメ

74ブルーメンブラットの22

(ドレフォン、アドマイヤベガ、牝、黒鹿、2/12、池添学、4,000万円、10.0万円)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】A

【潜在能力値】C

【コスパ値】C

【総合評価】B

 母20歳時の11番仔。一つ上の兄シュトラウス(父モーリス)は去年のレビューで高評価を付けた。本馬も血統的に堅実に駆けてきそうだし、期待していた。馬体を見ると、四肢の角度が非常に整っていて、本当に母の繁殖能力に頭が下がる。後肢の踏み込みもしっかりしているので、兄同様に早めから力を発揮してくれるのではないか。ただ、肝心のトモの容量が不足気味。兄のような活躍を見込むのは、少し酷かなと思ってしまった。この出来にしては値段が高い印象もあり、【総合評価】はBランクにとどめた。条件戦でコツコツと稼ぎ、体の丈夫さを活かして長く楽しませてくれるような馬に育ってほしいと思う。

 

■日曜京都5R(芝1200メートル)

・ポートデラメール

60ジュベルアリの22

(ナダル、ディープインパクト、メス、鹿毛、4月9日、48,000円、2,400万円、斉藤崇史)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【コスパ値】B

【総合評価】B

 母はアルナシーム(父モーリス)を産んで以降、不受胎、流産と産駒に恵まれず、本馬が3年ぶりの仔となった。久しぶりの母の仔で期待したが、サイズが小さい点がまず残念。ただし、配合的には芝でもいける可能性を秘めており、ダート向けのパワーはそこまで必要としないかもしれない。四肢は綺麗に伸びているし、小さい馬体ながらもトモの容量は水準を上回るものがある。後肢が緩いのも本馬にとっては幸いで、じっくり時間をかけて成長を待ちつつ、仕上げてほしいところ。もとよりクラシックという馬ではないはずなので、息長く、堅実に活躍してくれれば成功というイメージだ。小さい分、価格は抑えられていてお得感もある。本来であれば、馬体が大きくなってくるまで様子見をしたいところだが・・・。

 

■日曜東京5R(芝1800メートル)

・アルレッキーノ

130チェッキーノの22

(ブリックスアンドモルタル(キングカメハメハ)、牡、鹿、02/08、5,000万円、125万円、国枝栄)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【コスパ値】B

【総合評価】B

ダービー出走も果たしたノッキングポイントの半弟。ブリックスアンドモルタル産駒の傾向は未知数だが、牧場側の期待の高さは知られているところ。さすがに血統評価をSランクにするわけにはいかないものの、チェッキーノの血統構成とは相性が抜群だと思われ、本馬には血統面で大きな期待をかけたい。ただ、馬体面は正直、ものすごく良い、というレベルにまではいかなかった。四肢の角度は綺麗だし、この血統通り完成度も高い。順調であれば、早めから力を発揮できるだろう。一方で、兄ほどのトモの容量がない点が気になる。歩きに躍動感があるのはさすがで、血統の良さが出てくれば活躍してもおかしくないと思うのだが、突き抜けるまでは正直疑問だった。ツアーの人気発表では、中間票で1番人気だと発表があったが、馬の出来だけを見ると、私のレビューの中では【総合評価】はBランク止まり。

 

・ウィンスタンリー

42エディスワートンの22

(リアルスティール、Dubawi、牡、鹿、2/1、黒岩陽一、3,200万円、8.0万円)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【コスパ値】B

【総合評価】A

 流産明けの3番仔。母系のスピードは優秀。リアルスティールの産駒はどうしても血が濃くなりがちだが、母系が上手く補完していて、なかなか考えられた好配合だと思った。馬体を見ると、左前肢の膝が少し曲がっている点に気をつけたい。緩さはさほど感じないので、順調に調教を積むことができれば、早めから力を発揮してくれそうだ。トモの容量はなかなかのもの。長くいい脚を使ってくれそうなタイプに映る。値段は可も無く不可も無くと言ったところで、狙って損はない良駒だと思う。先日の新潟2歳ステークスは、黒岩調教師が管理するアスコリピチェーノが勝った。この厩舎には良い馬が入るようになったと感じる。今後も注目しておきたい。本馬もオススメだ。

 

・クロワデュノール

165ライジングクロスの22

(キタサンブラック(Cape Cross)、牡、青鹿 、03/21、5,000万円、125万円、斉藤崇史)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【コスパ値】C

【総合評価】C

期待された母だったが思ったほどの成績は残せていない。本馬は19歳時の産駒。父とのカップリングなら、もう少しスピードをよく伝える母の方が合いそうだ。血統面では強く推せるポイントはなかった。馬体面では、四肢の角度こそ綺麗ではあるものの、前肢の踏み込みが浅く、動きが小さくなってしまっている点が気になった。後肢の緩さは解消しつつあって、仕上がり自体は早い馬ではあると思うが、だからこそ、もう少し骨格的にも発達していてほしいところ。トモの容量は水準。このまま調整が進むと、坂のあるコースは苦手な馬になりそうに思う。この出来でこの値段というのは、いくら何でも高いと思う。大きな故障のリスクがあるというわけではないが、血統と馬体と値段のバランスを考えて、【総合評価】は厳しくした。

 

・ブラックセイバー

4サーブルクーリールの22

(キタサンブラック(Tale of the Cat)、牡、黒鹿、04/05、2,400万円、60万円、栗田徹)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【コスパ値】A

【総合評価】B

 母は門別や南関東で堅実に走った。本馬が9歳時の3番仔となる。血統的には、キタサンブラックがかなり母系の影響を受けやすい種牡馬なので、その意味では母系は物足りなさを感じてしまう。馬体面を見ると、四肢は丈夫そうだが、肝心のトモの容量が水準をやや下回るレベルにとどまっていて、大活躍を期待するのは酷かな、という印象だ。後肢の緩さもあって、仕上がりはゆっくり目だと思う。それでも、この値段であれば、条件戦で入着を繰り返しながら、着実に賞金を加算するようなイメージで検討してもいいかもしれない。お得感があるという意味で【コスパ値】をAランクに、大活躍は期待できないかもという意味で【総合評価】はBランクにとどめた。

 

・プルクワ

44ディーチェの22

(サートゥルナーリア(ダイワメジャー)、牡、鹿、03/28、2,400万円、60万円、奥村豊)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】A

【コスパ値】A

【総合評価】A

 かなりごちゃついた血統表だが、適度に薄められていて、良い方向に作用しそうだ。悪くないカップリングだと思う。馬体面の出来は素晴らしかった。四肢の角度は綺麗で、しっかり強い調教に耐えられそう。馬体がまだまだ大きくなりそうなだけに、丈夫さは必要条件だ。後肢の緩さは残っているが、極端にデビューが遅くなることもないだろう。特筆すべきはトモの容量。十分に大きく、完成された時はかなり見栄えがする馬体になってくれるだろう。そしてこの価格。かなり抑えられた印象で、お得感があった。堅実な活躍はもちろん、重賞戦線に乗ってきても驚かない。それくらいの良駒。オススメ出来る馬だ。

 

 以上です。【総合評価】Aランクを付けた馬が2頭出てきますね。その他、評判馬も多数。本当に楽しみ。特に日曜東京5Rは、クラブ馬のお祭りですね!

 

 さて、どうなりますか。とにかくどの人馬も無事に!レースを楽しみに待ちたいと思います。

 

 それでは、今日はここまで。またブログを書きますね。

 

カンパイ氏