【活躍馬レビュー】現3歳活躍馬の募集時レビューを振り返る! | カンパイ氏の一口馬主ライフ

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ライター。一口馬主ライフを楽しむため、2020年からブログ開設。これまで、クラブ誌や有名競馬ブログにも寄稿してきた。独自の分析方法を確立し、毎年主要クラブの募集馬を分析している。

みなさま、こんばんは。

カンパイ氏です。

 

 今週もお疲れ様でした。ブログ更新が遅くなってしまいました。いつもの振り返り企画をやっていきます。

 

 私は2019年産(現5歳)世代から「全頭完全評価(レビュー)」を書いているのですが、いま活躍している馬たちのレビューはどうだったのか?を検証する企画です。

 

 今日は最後の振り返りです。現3歳馬のうち、これまでに重賞を勝ったクラブ馬で、「2021年産のサンデーTC『以外』」を振り返ります。(*青字がレビュー部分です

 

■2021年産(現3歳)

【社台TC】

・ジャンタルマンタル(朝日杯FS)

86インディアマントゥアナの21

(Palace Malice、牡、黒鹿、03/21、3,000万円、75万円、高野友和)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 初仔。父はなじみがないが、日本で走っている産駒はアクイールのみ。ダート1800メートルで1勝を上げている。産駒が日本の芝で走ったことはなく、本馬もダート狙いになる公算が高い。馬体は前肢の運びが少し気になったが、ダートということであれば許容範囲。後肢の緩さもあり、あまり早めからというわけではなさそうだ。ダートを狙うのであれば、今後もう一回りの成長が必要。現状では強く推せないが、様子見が出来るようであれば、馬体重の推移、トモの変化をよく見ておいた方がいい。

 

・イーグルノワール(兵庫ジュニアグランプリ)

62アルティマブラッドの21

(ブリックスアンドモルタル、牡、青鹿、02/17、5,000万円、125万円、音無秀孝)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【総合評価】A

 社台Fが誇る名牝系。スキーゴーグルから連なる活気あふれる一族だ。父との配合となったが、血統のバランスはしっかり取れていて、これは相性良しと判断する。馬体を見ると、社台の馬にしては馬格がしっかりあって、健康そうに見えた。繫ぎのスナップが少し軟らかすぎると感じて耐調教値を落としたが、故障のリスクが極端に高いわけではない。後肢の踏み込みはしっかりしているし、トモの容量も十分だ。距離はマイルまでだろうが、スピードに乗って押し切るレースが期待できそう。値段は高いが、オススメできる1頭だ。

 

・イフェイオン(フェアリーS)

48イチオクノホシの21

(エピファネイア、メス、芦、04/01、3,000万円、75万円、杉山佳明)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 血統面では父母の相性は良さそう。流行りも抑えていて、芝でこその血統だ。しかし、馬体は完全にダート向き。繫ぎの立ち方が顕著だし、歩様の硬さはとても芝で活躍できる、とは言えなかった。血統と馬体が何ともアンバランス。こういう馬は個人的には狙いづらい。緩さがあることと、トモの容量に物足りなさがあるので、ダート馬としてもちょっと評価しづらかった。父の産駒なら、牝馬であってもこの値段は最低ライン。血統の良さがどこまで出てくるかが勝負だ。

 

【キャロットC】

・シュトラウス(東京スポーツ杯2歳S)

14ブルーメンブラットの21

(モーリス、牡、黒鹿、1/24、武井亮、5,000万円、12.5万円)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【総合評価】A

 母18歳時の産駒で、通常であれば狙いにくいところだが、出来は決して悪くない。不受胎明けということで生まれが早くなり、完成度は抜群だ。超大型馬ではあるものの、後肢の緩さはさほど目立たず、意外と早めからいけそうなイメージを抱いた。トモの容量もしっかりあって、一発あってもまったく驚かない。血統的にスピード不足の感があるのと、左前肢が内向気味なので、その点が気になる。大型馬はちょっとした頓挫でも時間がかかってしまうので、そこは賭けではあるが、それでも十分検討に値すると思った。

 

・シックスペンス

8フィンレイズラッキーチャームの21

(キズナ、牡、鹿、4/17、国枝栄、5,000万円、12.5万円)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 血統面では父とよく合いそうな母系だと感じた。馬体はいかにも米国のスピード血統という感じで、母系がよく出ている。背中が硬く、胴がつまり気味。ダートの短距離でこそ、という印象だ。四肢はよく整っているのだが、左前肢が若干内向しているように映る。この点は留意が必要だ。トモの容量は水準級。ダート狙いであればもう少しボリュームがほしいところだが、造りをみてもまだまだ大きくなりそうで、今後の成長に期待したいところ。値段は適正だが、クラシック狙いというイメージで出資すると間違える可能性もあるのでご注意を。

 

【G1TC】

・ゴンバデカーブース(サウジアラビアRC)

10アッフィラートの21

(ブリックスアンドモルタル、牡、青鹿、02/24、5,000万円、125万円、堀宣行)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【総合評価】S

 この馬は良かった。アーリントンミリオンやBCターフを制した父。こういう繁殖に付けたくて輸入したのだろうし、血統表は非常にぜいたくで期待が膨らむ。馬体面では前肢、後肢ともに整っていて、強い調教を課していけそうだ。2月生まれということもあるが、後肢の緩さがなく、馬体が幼い割に仕上がりは早そう。トモの容量も十分だし、丈夫そうな四肢を考えれば、堀調教師がどのように仕上げてくるか楽しみになった。価格は高いが、その分、出来は素晴らしい。積極的に狙っていきたい馬だ。

 

【シルクHC】

・ミアネーロ

19ミスエーニョの21

(ドゥラメンテ、メス、鹿毛、2月16日、4,500万円、90,000円、林徹)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】S

【総合評価】S

 これは良い産駒が出てきた。姉たちの活躍を見れば、キングカメハメハ系の父との相性に疑う余地はない。加えて、父がドゥラメンテになったことで、より芝向きの造りに出たようにも見える。馬体も素晴らしい。四肢の角度は綺麗で、これならしっかり鍛えていけそう。緩さもさほどなく、早めからの始動が可能だろう。父の産駒らしい薄い造りだが、それでもトモの容量も十分。何かが飛び抜けて良いというより、各パーツの得点が高いレベルで安定している印象だ。関東募集馬の目玉的な存在で、積極的にオススメしたい。

 

 以上です。私がめったに付けない【総合評価】Sランクから、現時点で重賞馬が2頭出てくれました。ちょっとはお役に立てたかな、と思います。嬉しい限りです。一方で、例えばシックスペンスを「ダート短距離馬」と書いたことは、ちょっと今後注目しておいていただきたいです。今でこそ芝で走っていますが、もし今後ダートを使ってきたら無双するんじゃないか、と思っています。いずれにしても、レビューの精度も年々上がっている感触を得ていますから、今後もしっかり精進していきたいと思います。

 

 これで、振り返り企画は終わりです。来週からはキャロットの追加募集などが始まりますし、来年度募集も間近です。準備を始めたいと思います。

 

 それでは、またブログを書きますね。

 

カンパイ氏