【メイクデビュー】週末開催デビューのクラブ馬たちの募集時レビューは? | カンパイ氏の一口馬主ライフ

カンパイ氏の一口馬主ライフ

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ライター。一口馬主ライフを楽しむため、2020年からブログ開設。これまで、クラブ誌や有名競馬ブログにも寄稿してきた。独自の分析方法を確立し、毎年主要クラブの募集馬を分析している。

みなさま、こんばんは。

カンパイ氏です。

 

 今週も金曜日まで来ました。今週から3場開催ですね。まだまだクラブ馬がたくさんデビューしてくれます。いつものように、私が一昨年書いた「全頭完全評価(レビュー)」の内容を振り返っていきましょう。(*青字がレビュー部分です

 

■土曜京都4R(ダ1800メートル)

・レッドアウェイク

30ティズウインディ21

(ドゥラメンテ、牡、鹿、03/18、4,400万円、11万円、中内田充正)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 半兄のロールアップがデビュー2連勝中。父はキングカメハメハ系に代わったが、相性は良さそうだ。とにかく母系のスピードが優秀で、いつか超大物を出しそうなお母さん。本馬は父の産駒らしい四角い馬体で、繫ぎも父同様に硬め。直ちに故障のリスクを想定するわけではないが、注意は必要だろう。後肢の緩さも残っていて、あまり早めから力を発揮するタイプには見えなかった。トモの容量は水準級。この血統であればもう少し可能性を感じる馬体を期待したが、物足りなかった。値段も高く、総合評価はBランク止まりとする。

 

・ビルンバウム

74スカーレルの21

(マインドユアビスケッツ、牡、栗、03/25、2,800万円、70万円、渡辺薫彦)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 血統面ではどうしてもダートが主戦場になりそうだ。ならば、しっかりした馬格と筋肉が欲しいところで、本馬はその意味で血統と馬体がマッチしていた。両前脚の繫ぎが少し曲がっているが、ダート路線ということを考えれば許容範囲だろう。全体的に筋肉量が不足しているものの、トモの容量はしっかりあって、鍛えていけば見栄えは良くなりそう。緩さもさほど目立たず、これであればまずは洋芝でデビュー、なんてことも想像したくなる。いずれにしても、ダート馬をお探しの方は検討の価値あり。

 

■土曜中山5R(芝1600メートル)

・クールクラバート

59ビジューミニョンの21

(モーリス、牡、栗、05/17、3,000万円、75万円、清水久詞)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】C

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 マインドユアビスケッツが留まらずに父との配合に。血統面ではもう少し母系にスピードが欲しいところ。ただ、バランスという意味では及第点だ。馬体面では四肢の角度や骨格は整っていて、清水厩舎のスパルタ調教にも耐えられそう。父の産駒特有の緩さが顕著ではあるが、遅生まれでもあって、今後の改善に期待する。クラシックを狙うというより、じっくり仕上げて息の長い活躍を期待するタイプ。現状では寂しい馬体だが、これから調教を重ねてどう変わってくるか楽しみだ。

 

■日曜小倉5R(芝2000メートル)

・エグザルテーション

51ヴィクトリーマーチの21

(ハービンジャー、メス、鹿、02/26、1,600万円、40万円、渡辺薫彦)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】C

【潜在能力値】C

【総合評価】C

 血統的には爆発力を秘めている。期待して馬体を見たが、現状でかなり華奢に映る。前肢、後肢ともに緩さが目立ち、成長はちょっと遅めだろう。仕上がりまでには時間を要しそうだ。トモの容量も不足気味で、これから調教を積んでいって、どこまで変わってくれるか。様子見が出来ると思うので、そこはゆっくり検討した方がいいと思う。あとは、前肢を巻き込むように歩くクセも個人的に避けている点。いずれにしても、これからの成長に期待。血統の良さが出てきてくれることを祈るばかり。

 

■日曜京都5R(芝1600メートル)

・ミエスペランサ

173ミスエルテの21

(リアルスティール、メス、鹿、04/22、3,600万円、90万円、池江泰寿)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】C

【潜在能力値】A

【総合評価】A

父の血統的な欠点をよく母系が補っており、生産者の工夫が見て取れる配合だ。母はまだ若いが、繁殖としての牧場の期待はかなり高い。現状ではかなり小さいが、造りを見ると中サイズくらいまでは大きくなってくれそう。右前肢の湾曲が気になったが、耐調教値をCランクに下げるほどでもないと許容する。トモの緩さはこの馬体であればある意味当然で、じっくり鍛えていけば、綺麗な馬体に成長を遂げることだろう。血統の良さがうまく出てくれば大活躍まで見込める。成長力に期待して総合評価はAランクとした。

 

・レッドエヴァンス

26レッドアヴァンセ21

(ロードカナロア、牡、黒鹿、05/04、7,600万円、19万円、音無秀孝)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】A

【総合評価】B

 去年募集された全兄は華奢だったが、本馬はだいぶ丈夫そうな身体に出た。前肢の運びはスムーズだし、後肢の伸びもしっかりしている。緩さが残るので成長自体はそんなに早くはないだろうが、この造りであればしっかり鍛えていけるだろう。血統面ではもう一声、という気がするものの、そこは名牝系。父を選ばず活躍馬を出してくる可能性は十分だ。トモの容量は素晴らしく、順調に成長してくれれば芝のマイル路線で活躍が見込めるだろう。値段が高いために総合評価はBランクとしたが、オススメできる馬だ。

 

■日曜中山4R(ダ1800メートル)

・ヴァイザーブリック

35ヴァイスハイトの21

(ブリックスアンドモルタル、牡、黒鹿毛、5月6日、3,000万円、60,000円、池上昌和)

【耐調教値】C

【血統】B

【早勝値】C

【潜在能力値】B

【総合評価】C

 母はソニンクの直系で本来であればもう少し産駒にスピードを伝えて欲しいところ。父がガラっと代わって新味が出るかどうか。血統構成自体は悪くない。馬体はまず右前肢の外向が顕著で、故障のリスクが高めだと思う。背中が垂れており、こういう体形の馬は成長してもなかなか形が変わらないものだ。勝負どころでスピードに乗りづらいような競馬が想像できる。トモの容量は水準のものがあるが、後肢の緩さも加味すれば、さほど早めから力を出すタイプには映らなかった。幸い牡馬でもあるので、じっくり鍛えて条件戦で掲示板を繰り返すようなイメージか。

 

 以上です。先日JRA賞が発表になり、愛馬のアスコリピチェーノが最優秀2歳牝馬となりました。レガレイラとどっちかな、と思っていましたが、辛勝してくれました。北村騎手が落馬負傷ということですが、桜花賞には間に合いそうです。今年もこのコンビでの活躍を期待したいと思います。

 

 さて、今週もとにかく全馬無事に。みなさま、ご武運を!

 

カンパイ氏