みなさま、こんばんは。
カンパイ氏です。
社台・サンデー・Ｇ１の締め切りが迫り、楽しい検討の時間はもうすぐ一つの節目を迎えます。そこで、今夜は、毎年所属予定馬が大人気になる調教師の一人、堀宣行調教師のことを書きたいと思います。私が最も信頼する調教師の一人です。
まずはＪＲＡのＨＰを見てみましょう。
堀さんと言えば、毎年クラブの有力馬を預かり、結果を出してきました。サンデーＴＣ募集のドゥラメンテ、キャロットＣ募集のリアルインパクト、ネオリアリズム、現役ではシルクＨＣのサリオスなんかが凄まじい活躍をしています。
なぜ堀さんは結果を出せるのか。「良い馬を預かっているからでしょ？」という方、確かにそれもありますが、私は「堀さんじゃなかったら走らなかった馬」がたくさんいると思います。ドゥラメンテが牧場でかなり「難しい馬」と言われていて、堀さんの手腕に期待する意味で所属が堀厩舎になったという話しは以前ブログで書きましたよね。
美浦所属の堀さんがノーザンファーム天栄を外厩として使わないのは有名です。これは、ある短距離Ｇ１馬が天栄から戻ってきた時に馬体に問題を生じていて、そのことに対する天栄の説明に堀さんが怒っちゃったのが原因と言われています。現在、堀さんはノーザン系の馬であればＮＦしがらきを使います。時には早来や空港に返しちゃうこともありますね。
そんな堀さんですが、馬の能力を引き出す技術には非常に長けていると思います。キャロットのグレイトオーサーという馬が２連勝していますが、ノヴェリスト産駒にあそこまでスピードを授けた堀さんの技術に、関係者は舌を巻いています。しかも、あれは偶然だったのではなくて、堀さんは明確に「目標と課題」を設定し、調整したんですね。それが奏功したということです。この手の「堀さんエピソード」はたくさんあります。
一方で、この馬は勝負になる、と思わない限りは基本的にはレースを使いません。この前、サンデーのピースフルタイムという馬が引退してしまいましたが、もともとは堀厩舎所属でした。デビューしていない段階から「戦力外通告」を受け、転厩してのデビューでしたね。他にも、怪我をしたわけでもないのに３歳の春までデビューさせてくれないといったケースも結構あります。出資者としては苦々しい思いをすることがあるのも事実ですね。
一方で、堀さんは使うと決めたらガンガン使います。レース後の馬の状態の見極めは職人芸ですね。外厩からの帰厩はレースのきっちり１カ月前。帰厩した日から１カ月後の週が出走予定になります。「使ったらすぐ放牧」、「外厩で仕上げて１０日競馬」という手法は基本的にはとりません。
総じて言えば、堀厩舎には「勝てるレベルになるまでレースを使わない」、「勝てるレベルになるまであらゆる手を尽くす」、「それでもダメならあっけなく手放す」という特徴があることが見て取れます。
その上で、今年の募集馬を見渡してみましょう。サンデーで言えば、トゥリフォーの１９は非常に人気です。
一方で、フーラブライドの１９は票が集まっていません。測尺が原因の一つだと思いますが、堀さんはグレイトオーサーのように「目標と課題」をしっかり設定して、仕上げてくるはずです。こういう課題を抱えた馬こそ、堀さんの本当の実力が問われるわけですから、フーラブライドの１９がどんな走りをするか、私は今から楽しみでなりません。
カンパイ氏
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