●ソロモンの環とは?
銀座の西洋手相術占い師、YUTAKAです。最近、鑑定でソロモン
の環(わ)が気になっています。
ソロモンの環とは木星宮(人差し指の下)にある線のことを
いいます。木星環ともいいますが、こんな感じの線ですね。
ソロモンとは聖書に出てくるイスラエルの王様です。
父親はダビデで、母親はバト・シェバです。部下の妻だった
バト・シェバをダビデが奪って妊娠させてしまうのですが、
その罪を隠すために、ダビデは部下を殺します。
その罪でバト・シェバの子どもが死んだりするのですが、
2番目子どものソロモンは神によってイスラエル王となります。
神に背く姦淫の罪なんだから、ダビデを殺し、
一族根絶やしにしちゃえばいいのに
と思うのですが、そこは神。ちゃんと次の代で更生の機会を
与えてくれます。
このときに神は、ソロモンに対して何でも好きなものを
与えるから願いなさいといいます。
そこでソロモンは、「民をさばくための善悪を判
断する心が欲しいといった」のです。
お金でもなく、長寿でもなく、
戦争で敵を殲滅する力でもなく。
リーダーとしての資質である賢さの象
徴というのが、ソロモンの環なのです。
このあと、ソロモンが二人の遊女が一人の子どもの
親権(?)をめぐって争っているのをさばく場面が
あるのですが、大岡裁きにも使われている話です。
神様の話を載せて、それが応用された実例を載せる。
聖書の話はうまくできているなと思います。
●木星宮の印の話
16世紀ドイツの司祭であるヨハン・インダギネは、
著書のなかで次のように述べています。
「最も有益な惑星である木星は、人差し指の下にある丘に位置
しています。平らで滑らかなこの丘は、人生の誠実さと自然の
善良さを示しています。また、もしも、そこに
同じ指から出ているある小さな暗い鋲があれば、なおさらである。
それが遠く離れていなければ、王子たちの名誉と尊厳を意味する
のである。また、大胆な人は、手にこのような切り込みがあれば、
その人は名誉と教会の威厳を何度も手に入れることができると言
う人もいる。また、人差し指の根元から始まり、ほとんど自然の
平均線に近いところにある真っ直ぐな明確な線が、再び丘の角に
折り返されるのは、大きさと大胆さ、偉大なものを手に入れよう
とする願望と勤勉さ、そして名声と栄光を望むことのしるしでもあ
る。さらに、木星の丘の十字架は、名誉と昇進を意味し、十字架
があるように、そのような人が恩恵を受け、教会での昇進が多い
ことがしばしば見られてきた」
頭脳線の先端が丸まるように見え、それが人差し指の付け根に、
向かうようになって、釣り針のように見える人をたまに見かけ
ますが、指導的な立場に立っていたり、リーダー的な仕事をして
いる人が多いです。
教会の出世と書かれているのは、当時、本を読める人は限られ
ていて、教会にいた聖職者たちが、手相にハマっていたから
です。インダギネもそうですけれども、カトリックは占いに対して
ちょっとゆるかったのかもしれません。
特に手相とか顔相とかの相占は神が体に宿る印として、信仰の
対象になってたりします。イエス・キリストが十字架にかけられて、
その痕が手に出たという人も話題になってたりしました。
だから、ソロモンの環とか、神秘十字とか、キリスト教に関
わる背景のある印が多いのかもしれないですね。