●指紋の鑑定法は、最近になってから?
西洋手相術には指紋で性格を分析する方法があります。
しかし、19世紀〜20世紀初頭の手相本には指紋の
鑑定法は掲載されていないようですね。
それもそのはず。指紋はもともと犯罪容疑者の身元を
判別するための人体測定法の一つとして研究が進んで
いたからです。
フランシス・ゴルドンというイギリス王立科学研究所の
研究者が指紋の鑑定の道を開きました。ゴルドンは、
イギリスの植民地であるベンガルで1860年から指紋を
採取して、研究しているウィリアム・J・ハーシェルの指紋
データを研究しているときに、1860年に採取したハーシェル
の指紋が1883年になっても全く変わらないことから、
身元鑑定に使えると、思いついたというのです。
1892年には殺人事件の現場に残されていた犯人の指紋
を活用して、犯人の自供を引き出すことに成功しました。
●3つに分けられる指紋のタイプ
ゴルドンの功績は、指紋の分類を3つに分けたという
ところにあります。
指紋は大きく分けて「蹄状紋」「弓状紋」
「渦状紋」の3つに分けられます。
「蹄状紋」は、馬の蹄が重なったように見える指紋です。
日本人の多くの人に見られる指紋で、この指紋がある人は
協調性がある指紋です。
「弓状紋」は弓が重なったように見える指紋です。
尖っている弓だったり、なだらかな弓だったりするパターン
があります。
日本人にはあまり見られない指紋で、この指紋がある人は
手先が器用だったり、決断力に優れています。効率を重視
して、実用的な思考をする人もいます。
「渦状紋」は渦のように見える指紋です。渦が孔雀の
羽のような渦だったり、同心円のような渦だったりします。
独立心が旺盛なので、個人で仕事をしたり、行動をする
ことに優れています。
どの指紋がどの指に現れるのかは、人によって異なる
ことがあります。指にはそれぞれ惑星がついているので、
現れにくい指紋もあります。たとえば、コミュニケーションを
司る水星の指、小指には個人主義を表す渦状の指紋は
現れにくいということがあります。
指紋を見ることでも、その人がどんな性格かがわかるのです。