今月のサロンスペースの一本はこちら。
「まことのすくい」の名の通り、すくい織り一本60年も織り続けておられるまこと織物さんが手掛けた八寸帯になります。
「陶調山帰来」名が付けられたすっきりとした織り上がりの一本。 器に描かれた山帰来を写した図柄であり、秋から冬にかけて赤く色付いた実をつける事が印象的な山野草ですが、あえてその前の若々しい色味を使ってあるところにまこと織物さんならではの表現があります。
織とは思えない絵画的な雰囲気と、古典柄とは思えないモダンな色遣いや柄配置。
結ぶほどに味が深まり、愛情も深まる、八寸帯たる素晴らしい織り上がりです。
